FXCMジャパンのサービス終了と注目の「楽天MT4」リリース

FXCMジャパンのサービス終了と注目の「楽天MT4」リリース

インターネット専業証券(ネット証券)の「楽天証券」から、FXCMジャパン証券が提供していた自動売買(システムトレード)ソフト「Meta Trader(メタトレーダー)」対応の「楽天MT4」がリリースされました。

今回は、楽天MT4誕生までの経緯や楽天MT4にはどのような特徴があるのかを見てみましょう。

スイスフラン・ショックがきっかけの買収劇

スイスフラン・ショックによる証券会社の経営危機

楽天MT4が誕生する遠因となったのは、2015年1月に起きた「スイスフラン・ショック」があげられます。

スイスの中央銀行である「スイス国立銀行(SNB)」は、2015年1月にユーロ/スイスフランで設定していた防衛ラインの撤廃を発表。これがユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)の暴落をきっかけとする、いわゆる「スイスフラン・ショック」を招きました。

FXCM Inc.の経営危機と楽天証券による買収

スイスフラン・ショックでは相場変動が急激だったため、トレーダーの損失が証券会社にそのまま引き継がれる事例が頻発。FXCMジャパンの親会社である「FXCM Inc.」では、スイスフラン・ショックにより発生した損失が2億2500万ドルにものぼり、株価は一時90%以上も下落するなど、多大な損失を受けることとなりました。

その後、FXCM Inc.は3億ドルの融資を受けることで破たんを回避しましたが、財政面の立て直しの一環として子会社であるFXCMジャパン証券の売却先を探していたところ、楽天証券との経営統合へとつながりました。

買収後に徐々に進んだサービス統合

旧FXCMジャパン証券では、「スタンダード口座」と「メタトレーダー口座」、「プレミアム口座」と「ミラートレーダー口座」の4つの口座が提供されていました。

このうち「スタンダード口座」と「メタトレーダー口座」は、経営統合後も取引システムなどはそのままに提供されていましたが、「ミラートレーダー口座」はすでに取り扱いが終了。「プレミアム口座」も「楽天FX」に移管されています。

今回の楽天MT4のリリースにあわせて、これまで提供されていた「スタンダード口座」と「メタトレーダー口座」の提供が終了し、FXCMジャパンが提供していたサービスは全て終了することとなりました。

楽天MT4をリリースした「楽天FX」

楽天FX(楽天証券) 楽天FX(楽天証券)

FXCMのメタトレーダー口座を引き継ぐ「楽天MT4」の特徴

FXCMのメタトレーダー口座を引き継ぐ「楽天MT4」

楽天証券はFXCMジャパン証券を吸収合併したあともメタトレーダー口座を提供していましたが、2016年9月17日に提供を終了、2016年9月19日から新たなメタトレーダー口座として「楽天MT4」をリリースしました。

FXCMのメタトレーダー口座で取引していた方の預託金・建玉は、すべて「楽天MT4」へ移管されますが、「楽天MT4」は別の口座となるので、新たに「楽天FX」と「楽天MT4」の口座開設が必要です。

原則固定で低いスプレッド。取引手数料も無料!

楽天MT4で提供される通貨ペアのスプレッドは、米ドル/日本円(USD/JPY)0.5銭をはじめ、ユーロ/日本円(EUR/JPY)1.1銭や英ポンド/日本円(GBP/JPy)2.0銭など、裁量取引を専門とする店頭FXサービスと比べても、そん色のないスプレッドを提供しています。

また、口座開設手数料や維持・管理手数料、取引手数料といった各種手数料も完全無料。何かとコストが生じる自動売買(システムトレード)でも、低いコスト負担で取引をはじめられます。

自動売買・バックテスト機能を搭載

楽天MT4は、メタトレーダーの魅力である「エキスパートアドバイザー(EA)」を活用した自動売買(システムトレード)にももちろん対応。標準搭載されているシナリオ作成やバックテスト、チューニング機能でEAの有効性を確認しながら、より高い利益が期待できる取引戦略を構築ができます。

多彩なカスタマイズ機能

標準装備されている豊富なテクニカルインジケータはもちろん、著名アナリストやFXトレーダーが開発したインジケータを導入することで、プロのテクニカル手法をそのまま再現。また、画面のレイアウトやチャート設定などは、自由にカスタマイズできます。

楽天MT4をリリースした「楽天FX」

楽天FX(楽天証券) 楽天FX(楽天証券)

おわりに

「楽天MT4」はメタトレーダー口座でありながら、低いスプレッドや取引コストをはじめとする取引条件と、メタトレーダーの特徴である自動売買(システムトレード)が魅力のFXサービスと言えます。

メタトレーダー対応口座を提供している国内の証券会社が限られる中で、楽天証券が新たに提供をはじめたことで、メタトレーダーを活用した取引の有力な選択肢の1つとして期待できそうです。

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