「トラリピ」特許訴訟が決着。裁判所の判断はどうなった?

マネースクウェアと外為オンラインの裁判が急展開。その影響は

長らく続いていたマネースクウェアHDと外為オンラインの特許をめぐる裁判ですが、2017年末の知財高裁の判決で、マネースクウェアHDが逆転勝訴という新たな展開を迎えました。

この判決は、両社が提供するサービスにどう影響するのでしょうか。これまでの裁判の流れと合わせて、その影響を見てみましょう。

マネースクウェアHDの逆転勝訴までの裁判の流れ

マネースクウェアHDの全面敗訴となった一審

マネースクウェアHDは保有する特許権を外為オンラインが侵害しているとして、2015年(平成27年)2月に外為オンラインが提供する「サイクル注文」と「iサイクル注文」の差し止めを求める訴えを起こしました。

2017年2月の東京地方裁判所の第一審判決では、マネースクウェアHDの請求を全て棄却する判決が言い渡され、マネースクウェアHDは即日控訴します。

新たな提訴でもマネースクウェアHDが敗訴

また、訴えとは別の特許権も侵害しているとして、2016年(平成28年)6月に「iサイクル注文」の差し止めを求める訴えを新たに起こしました。

こちらもマネースクウェアHDの訴えが全て退けられ、こちらも控訴審に訴えています。

外為オンラインがマネースクウェアHDを逆提訴

マネースクウェアHDが外為オンラインを訴えた裁判とは別に、外為オンラインもマネースクウェアHDが保有する特許に対して、特許庁に対して「特許無効審判」を請求していました。

こちらはマネースクウェアHDの特許が認められ外為オンラインの請求が棄却されたことで、外為オンラインが知財高裁に控訴しています。

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マネースクウェアHDの逆転勝訴となった知財高裁の控訴審

サイクル注文の差し止めが命じられた高裁判決

知的財産高等裁判所は控訴審で、「サイクル注文」については第一審の判決を改めてサービス提供の差し止めを認める判決を下す一方、同時に訴えられていた「iサイクル注文」は第一審の判決を維持し、サービス提供の差し止めを認めませんでした。

外為オンラインによる特許侵害の訴えも棄却

この判決と同時に特許無効審判の控訴審も言い渡され、マネースクウェアHDの特許権はいずれも有効であるとして、外為オンラインの請求を棄却する判決が下されています。

判決を受けた双方の見解

マネースクウェアHDのプレスリリース

1 株式会社マネースクウェアHD(以下「当社」と言います。)は、平成27年2月19日に、外為オンラインに対して、外為オンラインが平成26年10月より提供している「サイクル注文」と「iサイクル注文」が当社の特許権を侵害すると主張して、これらのサービスの差止めを求めて裁判を提起しておりましたが(以下「本件侵害訴訟」と言います。)、平成29年12月21日に、知的財産高等裁判所により、外為オンラインの「サイクル注文」の差し止め(サービスの停止)を命じる判決(以下「知財高裁判決」と言います。)が言い渡されました。

なお、当社は、本件侵害訴訟の他に、iサイクル注文の差止を求めて2件の特許権侵害訴訟を提起しており、こちらは現在訴訟が進行中です。

引用:株式会社外為オンラインに対する勝訴判決のお知らせ

外為オンラインのプレスリリース

株式会社外為オンライン(以下、「当社」といいます)が提供するサービスである「サイクル注文」と「iサイクル注文」について、株式会社マネースクウェアHDは、その保有する特許権に基づき、サービスの差止めを求める特許侵害訴訟を2015年2月19日付けで提起しました。

第一審の東京地方裁判所において、2017年2月10日に株式会社マネースクウェアHDの請求を全て棄却する内容の判決が言い渡されましたが、これに対して同社から控訴が提起されておりました。

本日2017年12月21日に控訴審である知的財産高等裁判所において、「サイクル注文」については、第一審の判決を変更し、サービス提供の差止めを認める一方、「iサイクル注文」については、第一審の判決を維持し、サービス提供の差止めを認めないとの判決が言い渡されたことをお知らせいたします。

引用:特許権侵害訴訟の判決に関するお知らせ

今回の判決は双方のサービスにどう影響する?

差し止めを命じられた「サイクル注文」は終了したサービス

今回の判決が今後のサービスにどう影響するのかは気になるところです。差し止めが命じられた「サイクル注文」は既に提供が終了しているサービスであり、直接的な影響は小さいと考えられます。

「iサイクル注文」をめぐる別の裁判にどう影響するか?

判決が下された訴えとは別に、マネースクウェアHDは外為オンラインに訴えが起こしていますが、今回の判決が影響する可能性は小さいものではありません。

仮にサイクル注文に続いてiサイクル注文の差し止めとなれば、ライセンスを提供しているFXサービスにも影響することが考えられるため、サイクル注文の差し止めと比べると影響する範囲は大きくなると考えられます。

おわりに

マネースクウェアHDと外為オンラインの特許をめぐる裁判の判決は、一審とは反対の判決が下されましたが、現時点ではその影響は限定的です。

しかし、現在争われている別の裁判やサービスに影響する可能性が小さくないため、今後の裁判の行方には要注目と言えそうです。

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