リアルタイムの為替レートで注文する「ストリーミング注文」

安定した取引のためにはリスク管理が欠かせないFXですが、そのための取引方法の1つとして「ストリーミング注文」と呼ばれる注文方法があります。

一部FXサービスでは成行注文と同じような扱いを受けているストリーミング注文は、その仕組みをキチンと知れば取引の幅が大きく広がる注文方法の1つです。

今回は、ストリーミング注文の仕組みや特徴、実際の取引で利用するときの注意点を見てみましょう。

スリッページを指定して取引する「ストリーミング注文」

成行注文は、リアルタイムで提示される為替レートを参考に、任意のタイミングで新規注文・決済注文を出す注文方法であり、「今表示されている為替レートで売買」するときに利用する注文方法です。

しかし、注文を出した為替レートと注文が成立した為替レートにズレが生じることは珍しいことではなく、為替レートの値動きが激しいときにはリスクの大きい注文方法でもあります。

ストリーミング注文は、この為替レートのズレ(スリッページ)を事前に指定したり、配信される為替レートを確認してから取引する注文方法であり、配信される為替レートと取引する為替レートが異なれば取引は成立しません。

また、事前にスリッページを指定する場合は想定した為替レートよりも不利な為替レートに動いたときには注文が成立しないという特徴があります。

成行注文と違う?ストリーミング注文

成行注文は通貨ペアと取引数量、売買だけを指定して出す注文方法であり、確実に注文が成立する反面、注文が成立するまで注文が成立した価格は知ることができません。

このような取引リスクを避けるために有用なのが配信レートと取引レートを合致させるストリーミング注文です。

仮にストリーミング注文で取引中に配信レートと取引レートがズレると出された注文は成立しないため、成行注文のように思わぬ価格で取引が成立する可能性を事前に除外できるのがストリーミング注文の特徴です。

ストリーミング注文が有効な取引とは

配信レートと取引レートがズレたときには取引が成立せず、スリッページを指定して取引をするストリーミング注文ですが、どのような場面で有効な注文方法なのでしょうか。

大前提として、ストリーミング注文は指値・逆指値注文に代表される予約注文とは違って手動注文であるため、新規・決済注文のどちらでも為替レートの値動きを監視できるときに使う注文方法であることに注意が必要です。

ストリーミング注文が有効に機能する取引としては、数秒単位で取引を完結させる「スキャルピング」や、1日単位の取引を積み重ねる「デイトレード」などがあげられます。

これらの取引は短期間の取引で生まれるわずかな利益(利ざや)を積みかさねる取引であり、配信レートと取引レートのズレは利益に大きく影響します。ストリーミング注文を利用することで、短期間の取引の足かせとなる不要なリスクを事前に取り除くことが期待できます。

ストリーミング注文を利用するときの注意点とは

取引から不要なリスクを取り除くために有用なストリーミング注文ですが、実際に利用するときにはいくつか注意点があります。その注意点を見てみましょう。

取引に時間を拘束される

ストリーミング注文は成行注文と同様に手動注文の一種であり、為替レートの値動きにあわせて随時注文を出す必要があり、取引に時間を拘束される欠点があります。

値動きが激しいときには取引が成立しにくい

配信レートと取引レートを一致させるストリーミング注文は、一見すると成行注文よりもリスク管理の面で有利な注文方法に見えます。

しかし、許容されるスリッページから外れると新規・決済注文のどちらの注文であっても成立しないため、特に一刻も早く成立させる必要がある損切りのときにストリーミング注文を利用すると損失が拡大しかねません。

素早く注文を成立させる必要があるときには、多少のスリッページは無視しても成行注文を利用するのが賢明です。

相場急変時の対応が難しい

成行注文よりも取引が成立する条件が厳しいストリーミング注文は、値動きが安定しているときには思わぬ価格で取引が成立するリスクを防げる注文方法です。しかし一度値動きが激しくなると、何回注文を出しても取引が成立せず、やっと成立したときには思いもよらない損失を抱えていた…。となる可能性があります。

ストリーミング注文では特に対応が難しくなる相場急変時に備えて、逆指値注文による損切り注文を出しておくことは欠かせません。

おわりに

ストリーミング注文は使いこなせれば想定外の為替レートで注文が成立する可能性を少なくできる注文方法ですが、使いかたを誤ると思わぬ損失の原因になることもあります。

その特徴や仕組みを把握した上で、適切に利用することが安定した取引の実現には欠かせないと言えるでしょう。

このコラムに関連する記事

チェックリスト: 0 件
開く
全クリア
TOP