逆張り投資に強みを発揮する「ストキャスティクス」

ストキャスティクス_アイキャッチ
 

ストキャスティクスとは

オシレーター系のテクニカル指標の1つに、ストキャスティクスというものがあります。推測統計学という意味のテクニカル指標ですが、ストキャスティクスは過去における高値・安値に対して当日の終値が相対的にどのレベルに位置するかを示すテクニカル指標です。

ストキャスティクスには、動きの速い「%K」と「%D」、動きが緩やかな「Slow%D(%SD)」があり、「%K」は一定期間内の最高値から最安値までの範囲の中で、直近の終値がどの位置にあるかを見る指標であり、最も基本となる指標です。「%D」は「%K」を移動平均化した指標です。「%SD」は「%D」を一定期間平均化した指標です。

 

ストキャスティクスの計算方法

それではそれぞれの指標はどのように計算するのでしょうか。

 

まず「%K」の計算方法は、

  • {(直近の終値-一定期間内の最安値)÷(一定期間内の最高値-一定期間内の最安値)}に100をかけた値

となります。  

この値が、一定期間内に動いた値幅の範囲を100とした場合に、現在の価格がその何%のところに位置しているかを示す数値となります。

 

「%D」の計算方法は、

  • {(直近の終値-一定期間内の最安値)の一定期間分合計}÷{(一定期間内の最高値-一定期間内の最安値)の一定期間分合計}に100をかけた値

となります。

 

ちなみに「%D」で用いる一定期間は3日とされることが多く、「%K」で用いた一定期間とは異なるように設定するのが一般的です。

「%SD」はある期間の「%D」の平均を取ったものであり、対象期間が3日であれば(3日分の「%D」)÷3で求めた値となります。

 

ストキャスティクスの使い方

ストキャスティクスは3つの指標を単独もしくは組み合わせて使う指標であり、売買シグナルを示すテクニカル指標となります。

最もシンプルなものは「%K」だけを使ったものであり、指標が100に近い高水準エリア、もしくは0に近い低水準エリアに来ているときは逆方向の動きに注意する警戒シグナルとして使い、高水準エリアにいるときは売りシグナル、低水準エリアにいるときは買いシグナルという逆張りの売買シグナルとしてもよく使われます。

高水準や低水準の基準としては、80%-20%や70%-30%といった組み合わせで利用されます。

 

「%K」と「%D」を組み合わせたものはトレンドの判断や売買シグナルとして使われます。「%D」は「%K」よりも遅れて動き、相場が上昇トレンドにある時は、先に「%K」が上昇し、遅れて「%D」が上昇します。上昇トレンドの動きが鈍くなり、高値を更新しなくなると「%K」が先に頭打ちとなります。

さらに高値の水準が切り下がっていく状態が続いた場合、「%K」が「%D」と交差して下に抜けていく、デッドクロスと呼ばれる交差が起こります。高水準エリアではこのデッドクロスが出たところが売りシグナルとなります。

 

反対に「%K」と「%D」がいずれも下がってきた後に、低水準エリアで「%K」が「%D」と交差して上に抜けていく、ゴールデンクロスと呼ばれる交差が起こります。低水準エリアではこのゴールデンクロスが出たところが買いシグナルとなります。

「%D」と「%SD」を組み合わせたものも使い方は同じで、高水準エリアで「%D」が「%SD」と交差して下に抜けていくデッドクロスが売りシグナル、低水準エリアで「%D」が「%SD」と交差して上に抜けていくゴールデンクロスが買いシグナルとなります。

このように、ストキャスティクスのラインを見ることで様々なサインを読み取ることができます。

 

ストキャスティクスのシグナルについて

ストキャスティクスからは様々なシグナルを読み取ることができますが、計算の要となる一定期間をどのようにとるか、また何%以上を高水準エリア、何%以下を低水準エリアとするかによって基準が変わるためシグナルの出方は変わってきます。

しかし一定期間やや高水準・低水準エリアの決め方は何を基準にすればいいのか、というのは一概には言えず、基準については対象となる通貨や相場の動きの激しさによっても変わるため、基準については経験などに基づいて決める必要があります。

 

ストキャスティクスの注意点

ストキャスティクスは逆張りのテクニカル分析という性質を持っているので、手仕舞いサインを待ちすぎると、利益を確定するには出遅れてしまうというリスクがあり、利益確定は素早く行わなければいけません。

また、オシレーター系指標は全般的に強いトレンドが形成されると、上下に指標が張り付いてしまって機能しなくなるという特徴があり、ストキャスティクスも例外ではありません。

そのため、ストキャスティクスは相場の細かい値動きに反応するので短期トレードに向いているテクニカル指標と言われています。

 

おわりに

ストキャスティクスは短期トレードに向いているテクニカル指標ですが、大底買いや天井売りを狙うのであれば、中長期的なトレードにも使えて、他のテクニカル指標と併用することでさらにその精度も上昇します。

ストキャスティクスは初心者から取引に慣れている人まで使いやすいテクニカル指標なので、積極的に使えるように使いかたを覚えたいテクニカル指標の1つと言えます。

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