2016年の参議院選挙とFXへの影響

第24回参議院選挙とFXへの影響_アイキャッチ
 

様々な争点がありながら盛りあがりに欠ける選挙戦が続いている参議院選挙ですが、FXにはどのような影響があると予想されているのでしょうか。

今回の参議院選挙の概要と、FXへの影響について見てみましょう。

 

今回の参議院選挙の概要

平成28年(2016年)7月25日の任期満了にともない、6月22日に公示、7月10日に投開票がおこなわれるのが今回の参議院選挙です。

 

全242議席のうち半数の121議席が改選対象となる今回の参議院選挙の特徴は、公職選挙法改正による選挙権の18才引き下げがおこなわれてからはじめての国政選挙であることです。

直近の国政選挙である2014年の衆議院選挙のデータを見てみると、全体でも50%台と低迷する投票率の中でも20代で32.5%、30代で42.0%と若年層の投票率は平均を下回るものでした。

低迷する若年層の投票率向上のための施策として導入された選挙権の18才引き下げ後、今回の参議院選挙ははじめての国政選挙であり、その投票率は今後の国政を左右するものとして注目を集めています。

 

また、同時に選挙区の定数改正もおこなわれ、近年では比較的大規模な改正となる10増10減が実施されました。

今回の定数改正の内容を見てみると、

  • 宮城県選挙区・新潟県選挙区・長野県選挙区…それぞれ定数4改選数2から定数2改選数1に改正
  • 鳥取県選挙区と島根県選挙区、徳島県選挙区と高知県選挙区…それぞれ合併して、定数2改選数1に改正
  • 北海道選挙区・兵庫県選挙区・福岡県選挙区…それぞれ定数4改選数2から定数6改選数3に改正
  • 愛知県選挙区…定数6改選数3から定数8改選数4に改正
  • 東京都選挙区…定数10改選数5から定数12改選数6に改正

となり、人口減少が進む地方部の定数を削減し、人口集中が進む大都市部の定数を確保する従来の方針をより推し進めたものとなっています。

 

選挙の争点として何があげられているのか

今回の参議院選挙では、これまでにおこなわれた2回の衆議院選挙と同様、政権与党である自民党の各種政策や重要課題への対処などが重要な争点とされています。

 

主な争点としてあげられている政策や重要課題への対処としては、

  • 安保法制への評価、憲法改定の是非
  • 経済政策・アベノミクスの是非、財政再建
  • TPP・農業、社会保障・少子化
  • 原発再稼働

などがあります。

 

これらの中でも重要な争点として注目されているのが、昨年夏に採決・制定された安保法制と経済政策・アベノミクスの是非です。

特に昨年夏に採決・制定された安保法制は野党側重要な争点であり、政権与党である自民党と協力関係にある公明党を除く野党5党が協力する「野党共闘」の旗印のもと、即時廃止を訴えて選挙戦を繰りひろげています。

 

アベノミクスへの評価とFXへの影響

安保法制と並ぶ重要な争点が、安倍首相の肝いりで進められている経済政策「アベノミクス」です。

 

アベノミクスの概要とその成果

そもそもアベノミクスとはどのような経済政策なのでしょうか。

アベノミクスとは、「大胆な金融政策」と「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」のいわゆる3本の矢によってデフレ状態が続く日本経済をゆるやかなインフレ状態に導いて長引く景気低迷からの脱却を目指す一連の経済政策のことを言います。

 

アベノミクスの成果と為替・株式への影響は?

3本の矢のうち、日銀と歩調を合わせておこなった「異次元の金融緩和」のインパクトは大きく、様々な経済指標に大きなインパクトを与えましたが、中でも株式と為替へのインパクトは極めて大きいものでした。

それぞれの値動きを見てみると、

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出典:Yahoo!ファイナンス

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出典:世界経済のネタ帳

 

とアベノミクスを打ちだした直後から大きく右肩上がりとなり、2015年の春頃にそれぞれ2万円台、1ドル = 120円前後とバブル崩壊後では記録的な上昇となりました。

しかし2015年夏の上海ショックや2016年夏のイギリスのEU離脱をめぐる国民投票で離脱派が優位にたったことなどからその効果は薄れつつあり、株価は1万5千円から1万6千円、為替は1ドル = 100円台に落ちこんでいます。

今回の参議院選挙では、停滞しつつあるアベノミクスをはじめとするここ数年の経済政策の是非を問うものであり、アベノミクスの推進を掲げる自民党・公明党と、その見直しを訴える野党の対立という構図で選挙戦がおこなわれています。

 
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今回の選挙の結果はFXにどう影響するのか

安保法制や経済政策の是非など、いくつかの争点がある今回の選挙ですが、選挙結果はFXにどのように影響すると考えられるでしょうか。

 

現在の政権与党である自民党と公明党が勝利すれば現状維持となり、安保法制をきっかけとする国会運営の混乱で停滞していたアベノミクスに本腰を入れることが期待できます。

しかし現状、安倍首相以下自民党は念願とも言える憲法改正に向けて着々と布石を敷きつつあり、経済政策への関心は日増しに薄れているため、その期待はあまりできそうにありません。

 

逆に民進党をはじめとする野党側が勝利した場合、現状で停滞しつつあるアベノミクスが更に停滞する可能性は大いにあります。

もちろん、野党から具体的で実効性のある新たな経済政策が提案されれば、そのような心配はなくなりますが、現時点では経済政策に関しては反対以外の主張がなされていないため、その期待は限りなく小さいと言えるでしょう。

 

おわりに

国際環境や経済政策など様々な争点が乱立していることで散漫な印象が拭えない今回の参議院選挙ですが、過去2回の衆議院選挙と同様にアベノミクスをはじめとする諸政策に判断を下す重要な機会です。

貴重な機会を無駄にすることなく、7月10日は投票に行ってみましょう。

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