注目を集める2017年イギリス総選挙のポイントとは

注目を集める2017年イギリス総選挙のポイントとは

イギリスの欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)をめぐる、国民投票の予測をくつがえす結果や、メイ首相の急な総選挙発言により良くも悪くも注目を集めているのが、2017年のイギリスの総選挙です。

今回の総選挙では、どのようなことが争点となっているのでしょうか。間近に迫るイギリス総選挙の概要と注目のポイントを見てみましょう。

国会議員の下院全員が対象となるイギリスの総選挙

今回おこなわれるイギリスの総選挙はイギリス議会下院(庶民院)議員を選ぶものであり、2011年(平成23年)にキャメロン前首相が成立させた「議会任期固定法」下でおこなわれるはじめての解散総選挙となります。

選挙により最多議席を獲得した政党党首は、イギリス女王エリザベス2世によってイギリス総理大臣(首相)に任命され、国家運営のため組閣するよう要請されます。

18歳以上のイギリス市民なら有権者となるイギリス総選挙

有権者は投票日当日に18歳以上の有権者登録を済ませているイギリス市民であり、アイルランド共和国国民やイギリス連邦加盟国の国民でも、条件を満たした上でイギリス在住であれば有権者としてカウントされます。

投票日時点で海外在住の場合や、選挙権の有無の確認はオンラインで確認できるため、この点は日本の選挙システムより一歩先んじていると言えます。

「議会任期固定法」下で初めての解散総選挙

今回の総選挙はデイビッド・キャメロン前首相が成立させたイギリス下院の任期を定めた「議会任期固定法」下での、初めての解散総選挙となります。

「議会任期固定法」は5年ごとに5月の第1木曜日に総選挙がおこなわれる決まりであり、直近の総選挙が2015年だったため、次回総選挙は2020年5月の予定でしたが、メイ首相が2017年4月に解散総選挙を実施することを発表、議会での賛成多数により実施することとなりました。

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今回の解散総選挙はイギリスの将来にどう影響する?

イギリスにとっても国際社会にとってもサプライズとなった今回の解散総選挙ですが、イギリスが抱える課題にとってどのように影響するのでしょうか。注目を集めるトピックごとにその影響を見てみましょう。

「イギリスの欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)」を左右?

2016年の国際社会のビッグ・サプライズと言えば、イギリスのEU離脱(ブレグジット)をめぐる国民投票によりブレグジットが決まったことです。現在(2017年6月時点)の予定では各種手続きの完了後となる2019年(平成31年)3月29日に正式に離脱することとなっています。

離脱の具体的な交渉は総選挙後にはじまるため、与党保守党は「EUが交渉方針について協議している最中に選挙をおこなうとすれば、今しかない」と説明しています。

仮にメイ首相が率いる保守党が圧勝すればブレグジットへの強力な信認となりますが、650議席中330議席と辛うじて過半数を維持している現状の議席を下回れば、現在のブレグジット工程表の進行は不透明なものとなります。

4月に発表された世論調査結果の平均では、保守党支持率43%弱に対して、労働党支持率25%強と17ポイント以上の差があり、保守党圧勝と予測されていました。しかし3月のロンドンや5月のマンチェスター、6月に入って再度ロンドンと、立て続けにホームグロウン・テロが起きたことなどから、直前調査では数ポイント差まで縮まり、予断を許さない状況です。

現在の議席数と各党の掲げる政策は?

イギリス下院は650議席のうち、与党である保守党の330議席に対して、野党第1党の労働党は229議席、スコットランド国民党(SNP)が54議席、自由民主党は9議席、その他の政党が29議席となっています。

このうちブレグジット実施の方針を明らかにしているのは保守党だけであり、労働党以下野党各党は温度差こそあるものの見直しを主張、ブレグジットの大きな要因となった移民は、保守党と労働党が移民抑制に積極的であり、SNPと自由民主党は移民抑制に消極的もしくは反対の立場を明らかにしています。

その他の政策を見てみると政党ごとにカラーの違いこそあるものの、おおむね税負担軽減とインフラ投資、医療と福祉の充実を掲げているため、ブレグジットと移民への対応が争点となりそうです。

総選挙の結果は外国為替市場にどう影響する?

ブレグジットの見直しまで含めた今回のイギリス総選挙は、外国為替市場にどのような影響するのでしょうか。

事前予測の通り保守党が勝利して現状の議会の過半数を維持できれば、イギリスが抱える大きな課題であるブレグジットが順調に進むことが期待できます。

反対に議会の過半数を維持できなければ、ブレグジットの進捗(しんちょく)の障害となり、イギリスの動向が外国為替市場を左右する状況が続くことになります。

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おわりに

メイ首相の解散総選挙の発表直後は保守党勝利は確実と見られていた今回のイギリス総選挙ですが、直前予測では保守党と労働党の支持率は数ポイント差であり、結果は予断を許しません。

結果によってはブレグジットの見直しも懸念される今回の総選挙は、議席が確定するまで要注目と言えるでしょう。

参考サイト

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