ドラギECB総裁、非伝統的金融政策は成功と認識。ほか2017年8月第4週のまとめ

ドラギECB総裁、金融政策は成功と認識。ほか2017年8月第5週のまとめ

ドラギECB総裁、非伝統的金融政策は成功と認識。ほか前週の主なトピック

【アメリカ・韓国】米韓FTA見直し協議、物別れに終わる

8月22日に開催された、アメリカ・韓国の自由貿易協定(FTA)の見直しを巡る協議は、議論の進め方で合意に至らないまま終了しました。

協議は米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と韓国産業通商資源省の金鉉宗(キム・ヒョンジュン)通商交渉本部長のほか、見直しに向けた合同委員会が参加してビデオ会議で1日の日程で実施されましたが、見直しに向けた次のステップで合意できないままとなっています。

【イギリス】企業の雇用意欲、ブレグジット以来の低水準

8月23日、イギリス求人雇用連盟(REC)が公表した調査によると、イギリス企業の雇用意欲は、2016年6月の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を決めた国民投票以来の低水準になったことが明らかになりました。

調査では、採用や投資に対する「意欲が高まった」との回答は29%、「低下した」との回答は20%となり、「意欲が高まった」比率から「低下した」比率を引いた差は、現在の形式で調査を開始した2016年6月から、もっとも小さくなっています。

【EU】ドラギECB総裁、非伝統的金融政策は「成功」と認識

参考:https://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2017/html/ecb.sp170823.en.html

8月23日、ドラギECB総裁はドイツ・リンダウの講演の中で、非伝統的な金融政策はヨーロッパとアメリカで成功したとの認識を示しました。

講演では、

The policy response by central banks and governments has evolved along the two main lines suggested by research. As short-term interest rates approached the effective lower bound, central banks on both sides of the Atlantic undertook a number of unconventional measures aimed at influencing the whole constellation of rates that are important for the financial decisions taken by households and businesses.

中央銀行と政府による政策対応は、研究によって示唆された2つの主要な線に沿って進化した。短期金利が効果的な下限に近づくにつれて、大西洋の両側にある中央銀行は、家計や企業の財務決断にとって重要な金利の全体に影響を及ぼすための数多くの慣習的な措置をとった。

Forward guidance helped guide market expectations of future short-term rates. QE involved direct intervention by central banks in markets through large scale asset purchases to influence the yield curve beyond the very short term. A large body of empirical research has substantiated the success of these policies in supporting the economy and inflation, both in the euro area and in the United States.

将来の短期金利に対する市場の期待を導く手引きとなった。QEは、非常に短期間の利回り曲線に影響を与える大規模な資産購入を通じて、市場における中央銀行の直接介入を伴った。大規模な実証研究は、ユーロ圏と米国の両方で、経済とインフレを支える政策の成功を立証した。

FRBの量的緩和(QE)とECBの資産買い入れについて触れ、その成果を認める内容で公演しました。しかし、

First, sudden shocks often make visible the flaws in our policy frameworks and challenge the explanatory power of existing theories in ways that have been previously overlooked. But analysis conducted by researchers and embraced by policymakers remains essential in designing the policy response.

まず、突然のショックは、しばしば私たちの政策枠組みの欠陥を目に見えるようにし、既存の理論の説明力に以前は見過ごされた形で挑戦する。しかし、研究者が実施し、政策立案者が受け入れる分析は、政策対応を設計する上で不可欠である。

Second, a policy response that has its foundation in rigorous research is less prone to being impaired by political compromise and easier to explain to the general public.

第2に、厳格な研究に基盤を置いた政策対応は、政治的妥協によって損なわれにくく、一般市民に説明しやすくなる。

Third, Keynes is often quoted as saying, “When the facts change, I change my mind. What do you do, sir?” Well, for policymakers, it is not that simple, and research helps us to decide whether a change in the facts deserves a policy response or, as we say, we should look through it.

第3に、ケインズは、「事実が変わると、私の心が変わる。あなたは何をやっているのですか?」と述べたが、政策決定者にとって、それは簡単ではなく、調査は、事実の変化が政策対応に値するのか、それとも見てみるべきかを判断するのに役立つ。

Fourth, when the world changes as it did ten years ago, policies, especially monetary policy, need to be adjusted. Such an adjustment, never easy, requires unprejudiced, honest assessment of the new realities with clear eyes, unencumbered by the defence of previously held paradigms that have lost any explanatory power.

第4に、10年前と同じように世界が変化すると、政策、特に金融政策を調整する必要がある。このような調整は決して容易ではないが、説明力を失った以前に保持されたパラダイムの防衛に支障をきたさずに、明確な目で新しい現実を無防備で正直に評価する必要がある。

Fifth, we must be aware of the gaps that still remain in our knowledge. Our mainstream macroeconomic models still have little to say, for instance, about the non-linear propagation of shocks, the distributional impacts of policies, or how endogenous firm entry and exit can affect economic performance. Policy actions undertaken in the last ten years in monetary policy and in regulation and supervision have made the world more resilient. But we should continue preparing for new challenges.

第5に、私たちの知識にまだ残っているギャップを認識する必要がある。われわれの主流のマクロ経済モデルは、例えば、ショックの非線形的な波及、政策の分散的影響、内生的な企業の出入りが経済パフォーマンスにどのように影響を与えるかについてはほとんど言及していない。金融政策や規制・監督の最後の10年間に行われたポリシーアクションは、世界がより弾力的になった。しかし、私たちは新しい課題に備え続けなければならない。

として、今後のさらなる検証の必要を求めています。

【日本】臨時国会開催、9月下旬で与野党合意

8月23日、自民党の二階俊博幹事長と公明党の井上義久幹事長は都内のホテルで会談し、主な外交日程が終わる9月下旬に臨時国会を開催する考えで一致したと報じられました。

2017年8月第5週発表予定の注目の経済指標

8月30日

  • アメリカ(21:15)…8月ADP雇用統計 [前月比]
  • アメリカ(21:30)…4-6月期四半期実質国内総生産(GDP改定値) [前期比年率]

8月31日

  • EU(18:00)…8月消費者物価指数(HICP速報値) [前年同月比]
  • カナダ(21:30)…4-6月期四半期国内総生産(GDP) [前期比年率]
  • カナダ(21:30)…6月月次国内総生産(GDP) [前月比]
  • アメリカ(21:30)…7月個人消費支出(PCEコア・デフレーター(食品・エネルギー除く)) [前月比]

9月1日

  • アメリカ(21:30)…8月非農業部門雇用者数変化 [前月比]
  • アメリカ(21:30)…8月失業率
  • アメリカ(21:30)…8月平均時給 [前月比]
  • アメリカ(23:00)…8月ISM製造業景況指数

FXサービスの機能追加・メンテナンス

【機能追加】

  • 8/22:「トラッキングトレード」リニューアル(FXブロードネット)

このコラムに関連する記事

チェックリスト: 0 件
開く
全クリア
TOP