レバレッジ規制再び?金融庁、店頭FXの有識者会議を立ち上げ

レバレッジ規制再び?金融庁、店頭FXの有識者会議を立ち上げ

金融庁は18日、店頭FX(外国為替証拠金取引)の決済リスクの管理手法を議論するため、有識者会議を立ち上げることを正式に発表しました。

有識者会議は、店頭FX業者へのストレステストのあり方や自己資本規制などが対象になるとされていますが、注目されているのが店頭FXのレバレッジ規制の強化です。

なぜ、このタイミングで有識者会議が開催されることとなったのでしょうか。また、その影響はどこまで及ぶのでしょうか。今回は有識者会議がどのようなものであり、何が議論の対象となるのかを見てみましょう。

「現行の決済リスクの管理が十分」かを検討する有識者会議

店頭FX市場のリスクを検討するための有識者会議

2008年のリーマン・ショックをきっかけに、「極端であるが現実に起こり得る市場環境において」「広範な潜在的ストレスシナリオを十分にカバー」することを求める「金融市場インフラのための原則(FMI原則)」の導入をはじめ、国際的な金融規制の見直しが進められています。

店頭外国為替証拠金取引(店頭FX)はこうした金融規制の対象ではありませんが、年間取引規模が5000兆円程度まで拡大していることから、店頭FX業者が破たんすると、その影響は外国為替市場全体に及ぶリスクは無視できるものではありません。

現在の体制で外国為替市場全体に及ぶようなリスクに対応できるかを検討するため、年明けをめどに立ち上げられるのが、今回報じられた有識者会議です。

有識者会議の構成

有識者会議では店頭FX業者の破たんがシステム全体に及ばないかを検討するものであり、構成員は学識経験者のほか、店頭FX業者の関係者などとして、金融庁が事務局を務め、年明けをめどに立ち上げられることが報じられています。現時点では具体的にどのような内容が検討の対象となるのか、どのような規制が導入されるのかは、公には明らかにされていません。

有識者会議では何が検討される?

現行の決済システムのリスク管理が十分なものか

今回の有識者会議では、店頭FX業者へのストレステストのあり方や自己資本規制などが議論されるようですが、FXトレーダーなど関係者から注目を集めているのが、店頭FXのレバレッジ規制の強化の是非です。

注目を集めるレバレッジ規制の強化

現在の証拠金倍率(レバレッジ)は上限25倍ですが、上限10倍に引き下げる案は、2017年の夏ごろからたびたび報じられています。その根拠は定かではありませんが、伝えられているところによると「過去に起こった最大の相場変動に耐えられる水準」を重視しているようです。

有識者会議ではこのようなレバレッジ規制の強化と合わせて、自己資本規制の見直しも検討対象に含めることが伝えられています。

過去のレバレッジ規制の強化はどう影響した?

無制限から段階的に引き下げられたレバレッジ規制

引き下げが検討されているレバレッジですが、実はすでにレバレッジ規制の強化は何回かおこなわれています。

2009年に証券取引等監視委員会が「金融庁設置法第21条の規定に基づく建議について」と題した文書で、「為替変動を勘案した水準の保証金の預託を受けることを義務付ける等、適切な措置を講ずる必要」を金融庁長官に求めたことで速やかに引き下げが決定。1年間の猶予期間ののち、2010年8月にはレバレッジは上限400倍から上限50倍、翌2011年の8月に現在の上限25倍へと引き下げられました。

レバレッジの引き下げは店頭FXにどう影響した?

わずか2年で400倍から25倍までレバレッジが引き下げられた影響は無視できるものではなく、店頭FX業者の取引高は一時大きく落ち込んだものの、新規参入者が増えたことから最終的に取引高はレバレッジ規制の導入前と同程度にまで回復しました。

取引所取引(くりっく365)や仮想通貨は対象外

今回の有識者会議で検討の対象となるのは店頭FXだけであり、店頭FXと同様にレバレッジ25倍を上限とする取引所FX(くりっく365)や注目を集めている仮想通貨FXは対象外とされています。

おわりに

しばらく前から報じられてきた店頭FXのレバレッジ規制は、年明けの有識者会議から導入に向けた検討が本格化しそうです。

今後、どのような内容の規制が導入されるのかは、取引にも直接関係してくる部分であり、その動向には要注目と言えるでしょう。

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