FX・外国為替に影響大?注目のFOMCの「利上げ」を徹底解説

FX・外国為替に影響大?注目のFOMCの「利上げ」を徹底解説

連邦公開市場委員会(FOMC)は、17日までの会合で、金利を据え置きと緩和政策の継続を決定・発表しました。

利上げから始まる緩和政策の出口戦略が、為替や株式にどのような影響を与えるのかをニュース報道だけで把握するのは難しいと思います。

今回は、株式市場や為替相場に大きな影響を与えると予想される、FOMCという組織の概要と役割、注目のポイントである「利上げ」について見てみましょう。

FOMCとは何者なのか?

ニュース報道などでよく耳にするFOMCとは、アメリカの中央銀行ともいうべき連邦準備制度理事会(FRB)の理事7名と、アメリカ各地に13行ある連邦準備銀行のうち、総裁5名で構成される、アメリカの金融政策の最高意思決定機関のことを言います。

FOMCは定期的に約6週間ごと年8回開催される他、必要に応じて随時開催されます。FOMC会合での決定は、アメリカ経済だけではなく世界経済の動向を占うために欠かせない材料の一つとされています。

FOMCのゼロ金利政策(異次元緩和)は何を意味するのか?

FOMCは現在、フェデラルファンドレート(Federal funds rate = FFレート)を史上最低の値とすることで景気刺激を狙う「異次元の金融緩和」を行っています。

FFレートとは、連邦準備銀行(Federal Reserve Bank = FRB)に都市銀行などの一般銀行が預ける準備預金にかけられる利率のことを言いますが、現在はこのFFレートを下げることで銀行の市場金利を低下させ、資金調達コストを低下させることで景気回復を狙っています。

緩和政策により、2008年には7,000ドル台まで落ちこんでいたダウ平均は回復、2015年5月19日には史上最高値となる18,312ドル39セントを記録しています。株価以外のさまざまな経済指標も既に景気停滞期を脱出し、回復・拡大に入っていることを示しています。

そのため、どのタイミングで緩和政策を終了して、FFレートの利上げを実施するのかが最近の市場関係者の大きな関心事です。

今回の会合では中国経済の減速というリスク要因を勘案して利上げを見送ったもの、既にアメリカ経済は好調であると判断されたため、年内利上げの可能性は小さくありません。

FOMCの利上げ判断に影響を与える世界情勢

FOMCが利上げの判断を下すことは、「既にアメリカ経済は回復した」と認識している何よりの証拠であり、今回の声明文でも「アメリカは既に景気拡大期に入っている」という趣旨の文言が織り込まれています。

経済がグローバル化している現在では、1国だけ景気回復・拡大を果たしても、思わぬ外部要因に足を引っ張られる危険性があります。特に懸念されるのが、2015年8月下旬の上海市場の株価急落によりバブル崩壊の可能性が急激に現実味を帯びた中国経済の先行きです。

2008年の世界金融危機のときは強力に公共投資を続けることで、世界経済を失速から立ち直るきっかけとなった中国ですが、その後も公共投資を続けたことで不動産バブルが膨らみ、今回の上海株式市場の急落をきっかけに、バブル崩壊が心配されています。

また、最終的には残留と救済の方向に進んでいるとはいえ、ギリシャのデフォルト危機とユーロ離脱をめぐる一連の騒動は、世界第2位の流通量を誇る通貨「ユーロ」の意外なもろさの露呈することとなりました。

更に、先行きの見えなくなりつつあるアベノミクスなど、表面的には安定しているものの、世界経済は見えるもの・見えないものを含めてリスク要因だらけと言えます。

日本では8月から9月にかけて、いわゆる安保法制をめぐる国会の混乱がありましたが、政治・経済ともにそのような余裕が急速になくなりつつあるのが現状と言えるのかもしれません。

おわりに

アメリカだけを見ていると世界は平和を保っているようにも見えますが、実はさまざまなリスク要因があり、アメリカ単独での利上げは難しい状況にあります。

今回の会合ではFOMCの利上げ宣言はされませんでしたが、今後の各国の金融政策には、ますます注意が必要となりそうです。

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