重要イベントの重なる2017GW直前。外国為替の値動きは?

重要イベントの重なる2017GW直前。外国為替の値動きは?

会談や会合、選挙などの重要イベントの結果に大きく左右される外国為替市場ですが、2017年のゴールデンウィーク前の4月下旬には、重要イベントが集中しています。

単独でも大きな影響を与える重要イベントが集中することで、取引にどのようなリスクが心配されるのでしょうか。

重要イベントが集中した2017年ゴールデンウィーク前

ゴールデンウィーク期間前後は重要イベントが集中することは比較的珍しいものの、2017年のゴールデンウィークは重要イベントが集中することとなりました。主なイベントのスケジュールを見てみましょう。

  • 4月18日(火)…日米経済対話(日本・東京)
  • 4月20日(木)~21日(金)…G20財務大臣・中央銀行総裁会議(アメリカ・ワシントンD.C.)
  • 4月23日(日)…フランス大統領選挙第1回投票

それぞれのイベントの概要と注目のポイント

このようにGW前に立て続けに重要イベントが予定されていますが、それぞれの内容や特徴はどのようなものかを見てみましょう。

内容的には不発で終わった?「日米経済対話」の初回会合

「日米経済対話」は、2017年2月にアメリカ・ワシントンD.C.で開催された日米首脳会談で設置が決められた新たに設置された会合です。

財政や金融、インフラ投資など経済分野の協力、貿易や投資のルール作りを3つの柱として日米の経済関係の課題を話し合うものであり、日本側から麻生副総理、アメリカ側からはペンス副大統領が参加して4月18日に初会合がおこなわれました。

就任直後の大統領令により、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉からの脱退を明らかにしたアメリカにとって、TPPに替わる2国間交渉の成否をうらなう今回の会合は今後の国際貿易の重要な一歩と言われていましたが、初回会合では突っ込んだ話し合いはなかったと報じられ、今後の課題となっています。

トランプ政権下での2回目の20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議(G20)

20カ国財務大臣・中央銀行総裁会議(G20)とは、1997年に発生したアジア通貨危機などにより、国際金融システムの議論には主要国(G7)に加え、経済規模の大きい新興国の参加が不可欠との判断により1999年のドイツ・ケルンサミットで設立が合意された国際会合です。

この会合は年1回開催の首脳級会談であるG20サミットの地ならしの役割を果たしていますが、2017年3月の前回会合では、保護主義的な政策を掲げるトランプ政権により、貿易面での従来方針の確認する文言を盛り込むなど、仕組みとして空転しかけています。

極右政党の躍進が心配された2017年フランス大統領選挙

2017年フランス大統領選挙は、2017年5月16日に任期満了の現職フランソワ・オランド大統領の後継大統領を選ぶ選挙であり、第1回目の投票が2017年4月22日・23日にフランス全土でおこなわれました。

2017年フランス大統領選挙のタイムスケジュールを見てみると、

  • 3月21日:候補者名簿の正式発表
  • 4月10日:公式の選挙運動開始日
  • 4月21日:選挙運動終了日
  • 4月22日:第1回投票(海外地域および領土)
  • 4月23日:第1回投票(フランス本土)
  • 5月6日:決選投票(海外地域および領土)
  • 5月7日:決選投票(フランス本土)
  • となり、半年に及ぶ長丁場のアメリカ大統領選挙や、議員・党員のみの投票で数時間で終わる日本の内閣総理大臣指名選挙とは異なる仕組みを採用しています。

    現地時間23日(日本時間24日未明)におこなわれた第1回投票では、オランド政権の経済大臣であったエマニュエル・マクロン Emmanuel Macron 候補と、反EU・移民排斥を掲げる「国民戦線」党首のマリーヌ・ル・ペン(マリーヌ・ルペン) Marine Le Pen 候補が票を集め、決選投票をおこなうことになりました。

    第1回投票後の事前予測では決選投票でマクロン候補の圧勝が予測されていますが、予測を覆してルペン候補が勝利すれば、ブレグジットやトランプ・ショックに続く「第三のサプライズ」となることが心配されています。

    集中するイベントは外国為替市場にどう影響した?

    このように今後の国際政治にも大きな影響が心配される重要イベントが集中した2017年のゴールデンウィーク前ですが、外国為替・FXにはどのように影響したのでしょうか。

    為替レートはトランプ政権の誕生から一貫して円安傾向が続いていましたが、トランプ大統領の為替レートに言及した発言などから円高に転じ、2017年4月に入ってからは1ドル =110円から 108円台で推移しています。

    今回の一連のイベントの中では、23日のフランス大統領選挙の前後で大きく為替レートが動き、マクロン候補が決選投票に進むことが確実と伝えられたことで、これまでとは逆に円を売ってドルを買う動きが強まり、対米ドルでは1円以上、対ユーロでは3円以上値下がりする大きな値動きとなりました。

    予想と近しい結果となったことでリスク回避の傾向が弱まり、外国為替市場・株式市場ともに落ち着きを取り戻す結果となりましたが、今後の動向次第で大きな値動きがある可能性は小さいとは言えないでしょう。

    おわりに

    例年とは異なり、2017年のゴールデンウィーク前には今後の国際政治や外国為替に大きな影響が予想される重要イベントが集中しましたが、その内容はほぼ事前予測の通りとなり、外国為替市場や株式市場への影響は限定されたものでした。

    しかし決戦投票にもつれ込んだフランス大統領選挙の結果次第では、ブレグジットやアメリカ大統領選挙のようなサプライズを招く可能性もあり、予断を許さないと言えるでしょう。

    参考サイト

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