最安値圏での値動きが続くトルコリラ。FXサービスの対応は?

最安値圏での値動きが続くトルコリラ。FXサービスの対応は?

対ドルで史上最安値を更新するなど、トルコの通貨トルコリラの下落が止まりません。

急激な下落を受けて、トルコリラとの通貨ペアを取り扱うFXサービスでも、注意喚起や証拠金率の見直しなど、さまざまな対策を余儀なくされています。

今回は、各FXサービスがどのような対策を導入しているのかを見てみましょう。

直近1カ月のトルコとアメリカの動向をおさらい

7月25日:アンドリュー・ブランソン牧師が自宅軟禁へ

2016年7月に起きたクーデター未遂事件に関与したとして逮捕・拘束されたアメリカ人牧師アンドリュー・ブランソンを自宅軟禁措置に変更。これを受けてアメリカのトランプ大統領はトルコに対して経済制裁を科すことを予告しました。

8月2日:トルコ 2 閣僚に対する制裁を発表

制裁の予告から1週間程度が経ったタイミングで、ブランソン牧師の拘束に関与したとしてトルコのギュル法相とソイル内相にアメリカ国内の資産凍結とアメリカ国民との取引を禁止する経済制裁を科しました。

8月10日:トランプ大統領がトルコへの関税引き上げを承認

トランプ大統領はトルコからの輸入関税を引き上げ、アルミニウム20%・鉄鋼50%にしたことを承認したことを表明しました。なお、アメリカによる閣僚個人とトルコへの経済制裁に対して、トルコ側も報復制裁を実施したことを表明しています。

8月13日:トルコ銀行規制監督庁、外貨取引のスワップ取引を制限

トルコ銀行規制監督庁は、トルコ国内銀行のトルコリラ(TRY)と外貨のスワップ取引の総額を銀行の法定自己資本の50%以下として、超過している場合は新規取引を停止すると発表しました。この比率は15日にさらに25%に引き下げられています。

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前後1か月に予定されているトルコのイベント(予定)

8月17日:S&P・ムーディーズによるトルコ格付けの発表

8月17日にアメリカの格付け大手S&Pが発表した格付けでは、外貨建て債券を「BBマイナス」から「Bプラス」、リラ建て長期国債「BB」から「BBマイナス」に1段階引き下げました。

同日にムーディーズも格付けを発表、トルコの長期発行体格付けを投機的水準の「Ba2」から「Ba3」に1段階下げ、見通しをさらなる格下げの可能性がある「ネガティブ(弱含み)」としています。

8月20日・8月21日から8月24日:犠牲祭前夜祭と犠牲祭

イスラム教の宗教的な祝日である犠牲祭の期間中は、イスラム教国は政府機関も含めて動きが鈍くなります。トルコ政府とトルコ市場の動きが鈍くなることから、ヘッジファンドなどの投機筋による短期での値動きが警戒されています。

9月13日:トルコ中央銀行の政策金利発表

トルコ中央銀行の主要政策金利として採用されている1週間物レポ金利の発表は、連続した引き上げ傾向にあり、その上げ幅が注目されています。

しかし、中央銀行総裁にエルドアン大統領の親族が就任するなど中央銀行の独立性が疑われる決定が相次いでいることから、その決定はネガティブな受け止めをされつつあります。

各FXサービスのトルコリラ/日本円(TRY/JPY)への対応

FXネオ
(GMOクリック証券)

当面の間、トルコリラ/円(TRY/JPY)の提示スプレッドを原則固定スプレッドの適用対象外となります。また、トルコリラ/円(TRY/JPY)の建玉上限を500万通貨から300万通貨の引き下げを実施するとしています。どちらも適用対象外の終了日時は未定です。

SBI FX
(SBI FXトレード)

注意喚起

みんなのFX
(トレイダーズ証券)

注意喚起

M2JFX
(マネースクウェア)

注意喚起

選べる外貨
(FXプライムbyGMO)

注意喚起。あわせて、午前7時の取引開始時刻にトルコリラ/日本円(TRY/JPY)が配信できないと判断したときには、流動性が十分に回復するまで配信を取りやめ。

パートナーズFX
(マネーパートナーズ)

注意喚起

FXブロードネット
(FXブロードネット)

注意喚起

FXダイレクトプラス
(セントラル短資FX)

証拠金率の変更(4%・25倍から10%・10倍への引き下げ)と、開催中のキャンペーンの打ち切り

マネックスFX
(マネックス証券)

注意喚起

IG証券FX
(IG証券)

証拠金率の変更(4%・25倍から10%・10倍への引き下げ)

おわりに

2016年のクーデター未遂事件以降、トルコの政治・経済は不安定な状態が続き、トルコリラにも悪影響を与えています。

高いスワップポイントから一部で人気を集めているトルコリラですが、昨今の急激な値動きやトルコの政治・経済からくるリスクなど、中長期の取引は極めてリスクが大きい状態が続いています。

トルコリラを取引するのであれば、しばらくの間は証拠金に十分に余裕を持たせた上で低いレバレッジでの取引を心がけることや、売り取引(ショート)での短期取引を中心にするといった対策が欠かせないといえるでしょう。

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