VISTA諸国として経済成長が期待される「トルコリラ(TRY)」

VISTA諸国として経済成長が期待される「トルコリラ(TRY)」

日本と関係が深いと言われている中東・トルコが発行する通貨トルコリラは、典型的なマイナーカレンシーとして知られていますが、トルコは今後の経済成長が期待されるVISTA諸国として注目を集めています

今回は、経済成長の著しいトルコ経済と、通貨トルコリラの特徴を見てみましょう。

テロやクーデターが続くも安定成長を続けるトルコ経済

構造改革により一層の成長を目指すトルコ経済

トルコは安定した政権運営や良好な財政水準,国民の平均年齢が若く豊富な労働力といった強みを持つ一方、更なる経済成長のためには産業の高度化や慢性的な経常赤字解消、貯蓄率の改善などの構造改革が求められています。

トルコ政府は国内景気が加熱していた2012年に内需抑制政策を導入し、2013年ごろから比較的安定した経済成長を実現。相次いで大規模投資を開始するなど、積極的な開発を加速しています。

アジア・ヨーロッパの交通の要衝として注目

トルコはヨーロッパと中東、アジア地域の結節点という地政学的に重要な要衝に位置し,中央アジア・コーカサスや中東地域から欧州へのエネルギー(石油・天然ガス)輸送の結節点としても注目を集めています。

テロやクーデターがリスク要因

安定した経済運営の実現にめどをつけつつあるトルコですが、2016年に入ってからはテロやクーデター未遂事案が起こり、主要な外貨収入である観光業の不振をまねくなど、政情不安は無視できないリスクとなりつつあります。

成長期待とリスクが同時にあるトルコリラ

恐慌寸前にまでおちいった経済とその立て直し

トルコは今後の成長期待の大きいVISTA諸国の1つとして知られ、経済成長に欠かせない大規模投資に積極的です。

現在は比較的順調な経済成長を続けているトルコですが、2000年代までは巨額の債務と急激なインフレで不安定な国の1つと見られていました。実際にインフレ抑制に失敗して金融危機を招き、2001年には実質GNP成長率はマイナス9.4%を記録します。

2002年末に成立した公正発展党の単独政権による経済政策が功奏してインフレの沈静化を成し遂げ、大規模投資などにより安定成長を実現しています。

リスクの高さが目立つトルコリラ(TRY)

高い成長期待で注目を集めるトルコリラですが、外国為替市場では取引高の小さいマイナーカレンシーの1つです。

大きな為替差益やスワップポイントはトルコリラの魅力ですが、外国為替市場での取引高は低く、スプレッドやスリッページはメジャーカレンシーと比べると大きいのはもちろん、値動きが極端になりやすいという欠点があります。

実際に2008年の世界金融危機のときには、トルコリラ/円(TRY/JPY)は8%の下落を記録。テロやクーデター未遂など、政情不安が表面化しているのも不安要因といえるでしょう。

おわりに

高いスワップポイントで人気を集めるトルコリラですが、マイナーカレンシーである以上、メジャーカレンシーとは比べられない値動きをするリスクは念頭に置いておく必要があります。

マイナーカレンシーとしての基本的な性格はもちろん、トルコリラ特有のリスクも把握した上で取引をすることが、安定した取引には欠かせないといえそうです。

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