FXの取引の主役。7つの国際通貨の特徴とは

FXの取引の主役。7つの国際通貨の特徴とは

外国為替証拠金取引(FX)は、通貨の組み合わせ(通貨ペア)の取引で生じる為替差益や金利差益を狙う投資です。レバレッジを効かせた取引により、資金効率が良いことから注目を集めています。

FXで取引する通貨ペアは、ある国の通貨と別の国の通貨の組み合わせであり、その組み合わせの内容で通貨ペアごとにさまざまな特徴が生まれます。

今回は、通貨ペアの構成する通貨のうち、外国為替市場で活発に取引されている7つの通貨に注目して、通貨ごとの特徴を大まかに見てみます。

通貨の組み合わせである「通貨ペア」とその特徴

米ドルとの取引量が大きく影響する

FXで取引される「通貨ペア」とは、ある国の通貨と別の国の通貨の組み合わせです。

外国為替市場で取引されている通貨全てが対象となるため、通貨ペアは無数にありますが、中でも米ドルとの通貨ペアは「ドルストレード」と呼ばれ、ドルストレート以外の通貨ペアに影響を与えることが珍しくありません。

そのため、外国為替市場の取引動向によっては、取引している通貨ペアよりも米ドルとの為替レートの動向に注目が集まることもあります。

取引量によって外国為替市場での重要度が異なる

通貨は外国為替市場でどれだけ活発に取引されているかを意味する流動性(リクイディティ)によって「メジャーカレンシー」と「マイナーカレンシー」に分けられます。

現在の外国為替市場では、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、日本円(JPY)、英ポンド(GBR)、スイスフラン(CHF)の5通貨がメジャーカレンシーとして扱われています。カナダドル(CAD)やオーストラリアドル(AUD)もメジャーカレンシーとして扱われることもありますが、他の5通貨と比べると取引量が少なく値動きが激しいことなどから、「マイナーカレンシー」として扱われることがほとんどです。

知っておきたいメジャーカレンシーの特徴とは

基軸通貨として安定した地位を保つ「米ドル(USD)」

世界の政治・経済の中心であるアメリカが発行する通貨「米ドル(USD)」は、その経済力・軍事力を背景に、国際社会の「基軸通貨」としての地位を確立しています。

米ドルは外国為替取引の重要な部分を占めているため、主要通貨の為替レートにも影響を及ぼすことは珍しくありません。そのため、外国為替市場では米ドルの動向は特に注目を集めます。

米ドルの動向を左右するのはアメリカ経済の動向であり、各種経済指標やアメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)が開催する連邦公開市場委員会(FOMC)の内容は特に注目されます。

第2の基軸通貨を狙うも問題続出な「ユーロ(EUR)」

欧州連合(EU)統合の象徴として1999年に誕生した欧州統一通貨「ユーロ(EUR)」は、外国為替市場では米ドルに次いで取引量が多く、一時は米ドルに替わる基軸通貨になることが期待されていました。

しかし、世界金融危機やギリシャ債務危機、欧州ソブリン危機をきっかけに加盟国間での足並みの乱れが目立ち、その先行きは不安視されています。

通貨として見るとユーロ導入各国の経済状況の影響を受けるため、方向性が明確ではありませんが、EUの中心的役割を果たすドイツ・フランスの影響を比較的強く受ける傾向があるようです。

取引高3位でも存在感の薄い安全資産「日本円(JPY)」

日本が発行する通貨「日本円(JPY)」は、世界第3位の経済規模を持つだけでなく、ロンドン・ニューヨークと並ぶ外国為替市場である東京外国為替市場を抱えることから、メジャーカレンシーの1つに数えられています。

しかし外国人投資家による取引の影響を受けやすいことや、「有事のときの安全資産」としての側面が強調されるなど、メジャーカレンシーの中でも独特の立ち位置を占める通貨として知られています。

金融立国として存在感を発揮する「英ポンド(GBP)」

イギリスの通貨「英ポンド(GBP)」は、20世紀初頭には基軸通貨の地位を占めていましたが、第2次世界大戦終結後とともにその地位を米ドルに譲り、外国為替市場での存在感は薄くなる一方でした。

1980年代の保守党・サッチャー政権が導入したビッグバンにより、ロンドン・シティを中心とする金融立国としての生き残り、英ポンドは世界第4位の取引量のメジャーカレンシーとして取引されています。

英ポンドはメジャーカレンシーの中でも特に値動きが荒いのが特徴であり、安易な取引で失敗する人が後を絶たないことから「殺人通貨」の異名で知られています。

安全資産として長い歴史を持つ「スイスフラン(CHF)」

永世中立を国是とするスイス連邦が発行する通貨「スイスフラン(CHF)」は、金利水準の低さや安定した為替レートにより、国際社会で戦争や有事などの緊張が生じたときに資金を避難させる「安全資産」として知られています。

メジャーカレンシーの中でも取引高はもっとも低いものの、中央銀行の積極的な介入姿勢や、「スイス銀行」の俗称で知られる顧客信用を第一とした金融業など、他のメジャーカレンシーにはないさまざまな特徴があります。

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リターンが魅力のマイナーカレンシーの特徴とは

大きな利益を狙える「マイナーカレンシー」

外国為替市場の取引の中心となるのはメジャーカレンシーですが、「マイナーカレンシー」と呼ばれる一部の新興国・資源国通貨も人気を集めています。

マイナーカレンシーは値動きが激しいことから比較的短期間で大きな利益を狙えるのはもちろん、高金利通貨であることが多いので高いスワップポイントも期待できることから、一部の投資家から根強い支持を集めています。

高金利で人気の高い「オーストラリアドル(AUD)」

オーストラリアは第2次世界大戦後までポンド通貨圏に属し、為替レートも基本的に英ポンドに連動していましたが、1966年に独自通貨の「オーストラリアドル(AUD)」の発行に踏み切りました。

オーストラリアドルはマイナーカレンシーに数えられ、主要国通貨でありながら資源国通貨の1つであり、マイナーカレンシーに数えられることがほとんどです。そのため、外国為替市場の動向と並んで、商品市況に影響を受けやすいという特色があります。

アメリカ経済と密接に関係する「カナダドル(CAD)」

アメリカの隣国であるカナダの通貨「カナダドル(CAD)」は、オーストラリアドルと似たような性格を持つマイナーカレンシーの1つです。アメリカと経済的な結びつきが強く、比較的値動きが安定した通貨である反面、値動きには米ドルと強い相関があることで知られています。

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おわりに

通貨にはそれぞれの特徴があり、安定した取引のためにはその特徴を把握することが欠かせません。

FXをはじめるときには、それぞれの通貨の特徴や有利・不利を理解した上で、余裕を持った取引を心がけることが大切です。

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