ビットコインだけではない。主な仮想通貨の種類とその特徴

ビットコインだけではない。主な仮想通貨の種類とその特徴

新たな決済手段を目指して開発されたものの、現在では投機の対象として注目を集めている仮想通貨。代表的な仮想通貨として「ビットコイン」が知られていますが、実はビットコイン以外にもさまざまな仮想通貨が発行されています。

今回は、ビットコインをはじめとする仮想通貨の中から、代表的な仮想通貨とその特徴を見てみましょう。

目次

ビットコインにかわる仮想通貨「オルトコイン」

ビットコインの代替を目指して開発されたオルトコイン

代表的な仮想通貨と言えばビットコインですが、仮想通貨にはビットコイン以外にも「オルトコイン」と呼ばれるさまざまな特徴を持つ仮想通貨が存在しています。

オルトコインはビットコインの技術基盤である「ブロックチェーン」を基本に発展・改良されたものがほとんどですが、ビットコインとは異なる発想で開発されたものも含まれています。

取引参加者の拡大にあわせてシェアを拡大するオルトコイン

オルトコインの多くはビットコインのブロックチェーンを基本に発展・改良されたものであり、つい数年前までは仮想通貨の取引シェアに占める割合は微々たるものでした。

しかし、仮想通貨の認知の高まりと、取引参加者や用途の拡大で市場が急拡大したことで、オルトコインにも資金流入が増加、オルトコインの取引にしめるシェアも急拡大しています。

Bitcoin(ビットコイン)の特徴

Bitcoin(ビットコイン)の概要

  • 通貨コード:BTC・XBT
  • 承認アルゴリズム:Proof of Work
  • 発行上限:2,100万BTC
  • ブロック生成サイクル:約10分

世界で最初の「仮想通貨」

ビットコインは世界初の仮想通貨であり、日本円や米ドルなどの「法定通貨」と同じように、世界のどこでも利用できる通貨を目指して開発されました。

ビットコインの使い道

ビットコインは「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を基盤としていて、ネットワーク参加者全員でビットコインを管理するという特徴があります。

送金や決済などにも活用されていますが、「データ処理速度がほかの仮想通貨と比べると遅い」ことから、ビットコインには、汎用性・流動性の高い「ゴールド」としての価値現時点でのを求められています。

BitcoinCash(ビットコインキャッシュ)の特徴

BitcoinCash(ビットコインキャッシュ)の概要

  • 通貨コード:BCC・BCH
  • 承認アルゴリズム:Proof of Work(SHA256)
  • 発行上限:2,100万BCH
  • ブロック生成サイクル:約10分

ビットコインから分離・独立した仮想通貨

2017年8月1日にビットコインから分裂(ハードフォーク)したオルトコインがビットコインキャッシュです。現時点ではビットコインのクローンともいえるビットコインキャッシュですが、将来的には大きく仕様の異なる仮想通貨となる可能性があります。

ビットコインとビットコインキャッシュの違いとして、ブロック容量の違いがあげられます。2017年8月のハードフォークのきっかけは増大するデータの扱いを「容量の拡大」か「記録の圧縮」のどちらで効率化するかということでした。「容量の拡大」を選んだのがビットコインキャッシュです。ビットコインの1MBに対してビットコインキャッシュは8MBまで取引を処理できるので、ビットコインキャッシュはビットコインより8倍多くの取引が処理できる計算になります。

ただし、ビットコインキャッシュは取引記録の圧縮(セグウィット)は導入されていません。セグウィットはブロック効率を4倍に引き上げると言われているので、実際の処理能力はビットコインの2倍程度と推測できます。

ビットコインキャッシュの使い道

ビットコインはデータの処理速度に問題があるため、決済システムとしてはチェーン外で取引するサービスが開発されています。対照的にビットコインキャッシュは、非中央集権型の取引を優先してチェーン上で決済することを目的としています。しかし、ブロック生成間隔は10分であることに変わりはないので、決済システムとして考えるには、まだ大きな課題が残っていると考えられます。

Ethereum(イーサリアム)の特徴

Ethereum(イーサリアム)の概要

  • 通貨コード:ETH
  • 承認アルゴリズム:Ethash/Casper
  • 発行上限:上限無し(初期発行は7,200万ETH)
  • ブロック生成サイクル:約15秒

「仮想通貨2.0」とも言われる?イーサリアム

イサーサリアムもブロックチェーン技術で作られており、ビットコインでできることはイーサリアムでも可能ですが、「分散型アプリケーションプラットフォーム」と「スマートコントラクト」の導入でビットコインよりも機能を拡張していることから、「仮想通貨2.0」とも呼ばれています。

「分散型アプリケーションプラットフォーム」は正式名称をEthereumVirtualMachine(EVM)と言い、ある程度の知識があれば独自アセット(トークン)を作成することができます。しかし、トークンに相次いで脆弱性が見つかったことから、2018年2月時点で185億円分のETHが凍結されたままとなっています。

スマートコントラクトは、予め「〇〇の条件が揃えば〇〇をする」と条件を設定することで、確認から履行までを自動化できる仕組みであり、「条件設定に基づいて自動で貸付や支払い」といったこともイーサリアムでトークンを活用することで実現できます。

イーサリアムの使い道

実はスマートコントラクトというのは身近に存在しています。例えば、交通系ICカードでチャージ金額から引き落としがされるのもスマートコントラクトの一種です。これをブロックチェーン上で記録すれば、改ざんを防ぎやすくなるメリットが期待できます。

しかし、イーサリアムでスマートコントラクトを書き込むには、イーサリアム専用のプログラミング言語「Solidity」を習得する必要があるので、誰でも簡単にできるものではないという欠点があります。

EtherClassic(イーサリアムクラシック)の特徴

EtherClassic(イーサリアムクラシック)の概要

  • 通貨コード:ETC
  • 承認アルゴリズム:Proof of Work(Ethash/Casper)
  • 発行上限:未決定
  • ブロック生成サイクル:約15秒

「イーサリアム」から分裂(ハードフォーク)した仮想通貨

イーサリアムクラシックは、開発チームで意見の相違により、イーサリアムから分裂(ハードフォーク)した仮想通貨です。この意見の相違とは、イーサリアムを利用したプロジェクト「TheDAO」脆弱性が突かれて約65億円相当のイーサリアムが不正送金された「TheDAO事件」に対する対応の相違です。

「TheDAO事件」を受けてハードフォークをして不正送金前の状態に戻したのが「イーサリアム」であり、非中央集権を貫いて不正送金されたチェーンを活用しているのが「イーサリアムクラシック」です。

イーサリアムクラシックの使い道

イーサリアムクラシックは「イーサリアム」と差異がほとんどないため、イーサリアムと同じように決済手段としての活用が考えられていますが、「コミュニティの多数決による合意形成」と「コードに則った合意形成」のどちらを重視するかという問題があがっているようです。

Ripple(リップル)の特徴

Ripple(リップル)の概要

  • 通貨コード:XRP
  • 承認アルゴリズム:Ripple Consensus Ledger
  • 発行上限:1,000億XRP
  • ブロック生成サイクル:約5秒

決済プロトコルとして開発された「リップル」

現在の銀行の送金システムでは、送金時間は平日日中に限られているだけではなく、コスト面でも大きな負担があります。これを解決しようとしているのがリップルのプロジェクトであり、リップルは通貨の機能の中でも、決済システムとしての側面がより強調されているといえます。

価値が上がれば金融機関が利用する?

リップルの決済プロトコルを活用するだけでも、国際送金の送金コストの約3割を削減できますが、XRPを活用することでさらに3割、あわせて6割のコスト削減ができると考えられています。

このような橋渡し役(ブリッジカレンシー)としてXRPが活用されるようになるためには、法定通貨との取引量を拡大させることが欠かせません。法定通貨との取引が拡大すれば、XRPの価格は安定して価格変動による送金リスクは小さくなります。

XRPは一般的な「使われたら価値が上がる」のではなく「価値が上ったら銀行が使う」ことを念頭に置いた仕組みが特徴です。仮に価格が安定するだけの取引量と時価総額を確保できれば、国際送金市場の主役になる可能性も否定できません。

NEM(ネム)の特徴

NEM(ネム)の概要

  • 通貨コード:XEM
  • 承認アルゴリズム:Proof-of-Importance
  • 発行上限:89億9,999万9,999XEM
  • ブロック生成サイクル:約1分

「収穫(ハーベスティング)」により価値が生じる

ビットコインなどで採用されている承認方法である「プルーフ・オブ・ワーク(POW)」は、最初にハッシュ値を見つけた人がブロックチェーンの取引記録を承認できる設計になっていますが、NEMでは重要性(Importance)の高い人ほど承認の成功率が高くなる「Proof-of-Importance(インポータンス)」を導入しています。インポータンスで価値を認めることを「収穫(ハーベスティング)」と言います。

ハーベスティングの特徴として、提供している「API」が利用されたときの手数料が報酬として支払われるため、新規発行せずともブロックチェーンの記録・承認作業を維持できるように設計されています。そのため、約90億XEM全てが発行済となっており、希薄化することはありません。

しかし、技術のコピーを防ぐため、NEMはPOI部分のソースが非公開になっています。2018年のアップデートでソースが完全公開されると予告されているので、このときが爆発するタイミングと考えられています。

ネムの使い道

現時点でも決済や送金についても充分適していると考えられますが、NEMの特徴として、ブロックチェーン技術がなくても簡単にトークンを作成できるため、取引履歴を全てブロックチェーンに収めることで、改ざん不可能なセキュリティ的に堅牢なポイントサービスを低コストではじめることができます。また、公的な記録が不可欠な遺書や投票などにも応用が考えられています。

Litecoin(ライトコイン)の特徴

Litecoin(ライトコイン)の概要

  • 通貨コード:LTC
  • 承認アルゴリズム:Proof of Work
  • 発行上限量:8,400万LTC
  • ブロック生成サイクル:約2.5分

ブロック生成間隔を短縮して着金時間を圧縮

ライトコインはアルトコインの一種であり、ブロックの生成間隔が2.5分と短時間であることが最大の特徴です。ブロックの生成間隔がそのまま着金までにかかる時間となるので、決済システムとして考えれば、ビットコインよりも優秀な仮想通貨と考えられます。

反面、承認アルゴリズムはビットコインと同じプルーフ・オブ・ワーク(PoW)なので、ブロックの生成間隔を短縮したことでセキュリティ面を懸念する声が上がっています。

ライトコインの使い道

ライトコインの用途は、ビットコインの実験用プラットフォームとして考えられています。

ビットコインは世界ではじめての仮想通貨であり、技術的にもさまざまな課題が残っているため、今後も多くのアップデート(フォーク)が必要になります。そのため、ビットコインと同じ承認アルゴリズムを採用しているライトコインは、ビットコインの実験用チェーンとして注目されています。

MONAcoin(モナコイン)の特徴

MONAcoin(モナコイン)の概要

  • 通貨コード:MONA
  • 承認アルゴリズム:Proof of Work(Lyra2REv2)
  • 発行上限:1億512万:MONA
  • ブロック生成サイクル:約90秒

日本発・日本初の仮想通貨

モナコインとはビットコインのオルトコインであるライトコインから派生したオルトコインであり、日本発・日本初の仮想通貨です。ライトコインからさらにブロック生成間隔を1.5分へと短縮したことで、より決済システムとして適した設計となっています。

しかし、現在ではモナコインよりもスムーズに決済できる仮想通貨は少なくありません。モナコインの優位性として注目を集めているのが、コミュニティのチャレンジ精神です。

モナコインの使い道

市場価値よりはブロックチェーンを活用し、どんな面白いことができるのか。モナコインを使うためにはそんな遊び心が求められています。

ロゴからしてギャクにしか見えませんが、開発当初から問題なく稼働し続けていることが確かな技術の証であり、これからも仮想通貨とブロックチェーンを活用した大人の「遊び」が開発されることでしょう。

DASH(ダッシュ)の特徴

DASH(ダッシュ)の概要

  • 通貨コード:DASH
  • 認証アルゴリズム:Proof of Work(X11)
  • 発行上限:約2,200万DASH
  • ブロック生成間隔:約2.5分

匿名性の高さと承認スピードが魅力

ダッシュには、「匿名性」と「承認スピード」の2つが特徴の仮想通貨です。ビットコインは取引記録が公開されているので、アドレスと個人情報が紐づくとプライバシーが保たれないのに対して、ダッシュは送金時に複数の送金をミックスして「誰に送ったのか」を特定できないように設計されています。

また、ブロック生成間隔の短縮や誰が承認するのかをランダムで決定することで、ビットコインと比べると決済システムとして実用性のある通貨となっています。

ダッシュの使い道

匿名性と承認スピードの早さがダッシュの魅力であり、ダッシュはリップル(XRP)と似た性質を持つ仮想通貨と考えられます。

ただし、リップルのように銀行を主体とした送金システムではなく、個人を主体とした非中央集権な送金システムであり、欧米を中心にこの送金システムは広がりつつあります。

Monero(モネロ)の特徴

Monero(モネロ)の概要

  • 通貨コード:XMR
  • 認証アルゴリズム:Proof of Work
  • 発行上限:なし(1,840万XMR発行後、0.3XMR/分発行)
  • ブロック生成間隔:約2分

取引を「分解」して匿名性の高さを保障

モネロはダッシュと同じく、匿名性の高さが魅力となる仮想通貨ですが、モネロは取引を分解することで匿名性を保障しています。アドレスはマスターキーのような役割を果たし、送金を行うたびにランダムなワンタイムアドレスを生成します。

送金はワンタイムアドレスへ送金するため、アドレスが第三者に見られても「誰に送金したのか」を特定することができず、取引を確認するときには、閲覧用の秘密鍵を共有する必要があります。

モネロの使い道

その匿名性の高さからか、モネロは本来のプライバシーを保護する目的とは異なり、ダークマーケット(闇市場)で重用されている仮想通貨です。ただし、闇市場やマネーロンダリングで活用されるようなコインは、国から規制がかかることも想定されるので注意が必要です。

Lisk(リスク)の特徴

LISK(リスク)の概要

  • 通貨コード:LSK
  • 承認アルゴリズム:Delegated Proof of Stakes(SHA-256)
  • 発行上限:なし
  • ブロック生成サイクル:約11秒

大口所有者に有利な設計が特徴

リスクは、合意形成のアルゴリズムにDelegated Proof of Stakes (POS)と呼ばれる仕組みを導入したことで、NEMと同じように「沢山保有している+長く保有している」マイナーが報酬を受け取りやすい仮想通貨として知られています。

リスクは決済通貨ではなく「分散型アプリケーションプラットフォーム」を目指しているため、「サイドチェーンにスマートコントラクトを書き込むことができる」のが特徴です。これによりメインチェーンの処理能力が衰えにくく、トークンに脆弱性が発見されても、サイドチェーンだけをハードフォークすれば解消できます。

さらに、リスクのトークンはポピュラーなプログラム言語である「Javascript」で作成できるので、手軽に独自トークンを作成しやすいのが魅力です。

リスクの使い道

イーサリアムのように自由度が高く、トークン作成者が自由ハードフォークできるのはリスク以外にありません。中央集権的なトークンが必要な立場からすると、きわめて魅力の大きい分散型プラットフォームの1つと言えます。

おわりに

ここまでビットコインにかわる仮想通貨(オルトコイン)の中でも、比較的流通量や知名度が高いものに限ってその特徴や使いみちを見てきました。

現時点では仮想通貨はその値動きばかりが注目されていますが、その目的や用途によっては値動き以外の部分での価値を期待されているものもあります。オルトコインに投資をするときは、そのような点に注意して投資をしてみるとよいかもしれません。

このコラムに関連する記事

チェックリスト: 0 件
開く
全クリア
TOP