仕組みは?入手方法は?気になる「仮想通貨」を徹底解剖!

仕組みは?入手方法は?気になる「仮想通貨」を徹底解剖!

2017年に入ってから注目を集める「仮想通貨」ですが、代表的な仮想通貨「ビットコイン」は、家電量販店などで決済方法として導入されるなど、日常生活に浸透しつつあります。

普及しつつある仮想通貨ですが、その仕組みや取引方法は意外と知られていません。今回は、仮想通貨の仕組みや種類、取引をするメリット・デメリットなど、仮想通貨がどのようなものかを詳しく見てみましょう。

そもそも「仮想通貨」とはなにか

特定の国や地域による価値の保証がない「仮想通貨」

仮想通貨は特定の国や地域が発行して価値を保証している「法定通貨」とは異なり、公的な発行主体や管理者が存在しない通貨です。通貨としての価値を保証するのは取引に参加している人々の認識であり、インターネットを中心に、物品やサービスの対価に使える「世界共通の通貨」を目指して開発されました。

2018年2月時点で発行されている仮想通貨は数百種類から千種を超えるともいわれ、専門の取引所(仮想通貨取引所)を介して仮想通貨同士や円やドル、ユーロなどの通貨(法定通貨)と交換できます。

国や地域によって扱いは異なる

従来とは異なる仕組みが導入されている仮想通貨の扱いは、国や地域によって異なります。欧州連合(EU)の中央銀行である欧州中央銀行(ECB)は「未制御だが、特殊なバーチャルコミュニティで受け入れられた電子マネー」と定義づけ、アメリカ財務省に所属する金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は「本物のお金」の対義語と位置づけ、どの司法組織においても法定通貨としての価値を持たないものとしています。

通貨として一定の価値を認めている日本

日本では2016年(平成28年)5月に成立した改正資金決済法(仮想通貨法)により、通貨として一定の価値を認めています。その条文を見てみましょう。

この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。

一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

引用:資金決済に関する法律

仮想通貨でなにができる?

仮想通貨でできること:決済

仮想通貨は不特定多数の利用者が物品やサービスの対価に利用できるため、米ドルや日本円、ユーロに代表される法定通貨と同じように、仮想通貨で商品やサービスを購入や、代金の請求ができます。

仮想通貨でできること:送金

仮想通貨は第三者を介さず取引者同士が直接やり取りをする「P2P」と呼ばれるネットワーク技術を利用することで、いつでも・どこでも・誰とでも低コストで取引(送金)ができます。送金の進捗状況は「ブロックチェーン」と呼ばれる分散管理技術で保管・公開されているので、任意の取引をいつでも確認できるという特徴があります。

仮想通貨でできること:投資

法定通貨の役割を代替することを目的に開発された仮想通貨ですが、現時点では決済や送金に対応した環境は十分に整っているとは言えません。

そのため、現時点ではもっぱら仮想通貨と法定通貨の交換(仮想通貨の現物売買)や、仮想通貨を対象とするレバレッジ取引(仮想通貨FX)といった投資の対象として注目を集めています。

仮想通貨はどうやって手に入れる?

「買う」「受け取る」「マイニング」の3つで入手できる

仮想通貨を手に入れる方法はいくつかありますが、主な方法としては「買う」、「受け取る」そして「採掘(マイニング)する」があげられます。

もっとも手軽に「買う」

入手方法として「買う」のであれば、仮想通貨を販売している業者や仮想通貨取引所などから購入することが一般的です。どちらの購入方法であっても一長一短があるため、購入手段は慎重に検討する必要があります。

今後の普及に期待したい「受け取る」

買う以外の入手方法としては、商品やサービスの代価として「受け取る」ことで入手する方法も知られています。受け取りは異なる法定通貨の取引でも受け取る側の費用負担が少ないことや、宣伝効果による集客が期待できますが、オンラインではともかく実店舗ではあまり現実的とは言えません。

仮想通貨の醍醐味?「採掘(マイニング)」

「買う」「受け取る」以外の、仮想通貨の独特の入手方法として知られているのが、「採掘(マイニング)」です。マイニングとは、仮想通貨を介した取引の正確さを確認する計算作業であり、もっとも早く計算が完了(マイニング)したコンピュータに、報酬として仮想通貨が新規発行される仕組みです。

仮想通貨の保管に欠かせない「財布(ウォレット)」

仮想通貨を通貨として取引するためには、必要なときまで安全に保管する仕組みが欠かせません。仮想通貨を安全に保管する方法が「財布(ウォレット)」です。

ウォレットは、秘密鍵(プライベートキー)と公開鍵(パブリックキー)、アドレス(銀行口座の口座番号に相当するもの)によって成り立っています。実際の取引では、プライベートキーを元に計算してパブリックキーを作り、そして、パブリックキーを元に計算してアドレスを作成するという関係があります。

ウォレットは作成場所で呼び方が異なり、パソコン上に作成する「ソフトウェアウォレット」と「ハードウォレット」、オンラインで作成する「ウェブウォレット」が主流ですが、長期保管を優先して紙に出力する「ペーパーウォレット」などもあります。

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知っておきたい。仮想通貨の送金の仕組み

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仮想通貨の送金はデータのやり取り

仮想通貨における送金とは、あるウォレットから別のウォレットにいくら送るというデータを有効にすることですが、一言で「送金」といっても、仮想通貨の送金は銀行の送金とは大きく異なります。その流れを見てみると、

  • 取引リクエストをおよそ10分ごとにブロックにまとめ、
  • 各コンピュータ(ノード)が取引リクエストを確認して、内容は正しい!と主張し、
  • どのノードの主張を採用すべきかを争い(プルーフ・オブ・ワーク)、
  • 最初にノンスを発見した人が勝者となり、
  • 負けた人は勝者が検証したブロックとノンスを再確認し、
  • プルーフ・オブ・ワークの作業量全体の過半数の承認を得られれば、そのブロックを正式版として採用(ブロックチェーン)
  • 採掘(マイニング)された仮想通貨は、勝利したノードに支給される

となります。「ブロックチェーン」や「プルーフ・オブ・ワーク」、「採掘(マイニング)」と言った耳慣れない言葉が出てきました。それぞれどのような意味があるのかを見てみましょう。

取引記録の正しさを担保する「ブロックチェーン」

「ブロックチェーン」とは「取引の集まりの繋がり」であり、ブロックチェーンの「ブロック」とは正常に完了した取引の集まりです。

ブロックには、「直近10分程度の間に世界中で出された送金リクエスト内容」と「1つ前のブロックの計算結果(ハッシュ)」、「ブロックを計算してハッシュを計算するために必要な文字列(ノンス)」の3つが含まれています。

ノードはブロックのデータを検証して、二重払いなどの不正な要求がなく正しい要求であると認められれば、タイムスタンプを押して確定した上で最後につなげることでデータが確定されます。この作業は10分単位で実行されています。

重複するブロックを処理する「プルーフ・オブ・ワーク」

このようにP2Pネットワークに参加しているノードが、あるブロックを検証したところ、すべて正しいと分かったとします。しかし同じブロックの検証をしているノードは世界中にいくつもあるため、どのノードの結果を採用するのかを決めるのが「プルーフ・オブ・ワーク(proof of work)」と呼ばれる作業です。

送金リクエストの依頼を受けて、どのノードの結果を採用するかを決めるときに活躍するのが、ブロックに含まれる3つの情報の1つである「ノンス」です。ノンス自体は無意味な文字列ですが、ある計算をすると正解とされる文字列が出るようにします。正解のノンスを最初に見つけた人の検証結果を、正式なブロックとして採用します。

計算方法も答えも公開されている状態でのノンス探しですが、正解を得る方程式はなく、適当な文字列をノンスに入れて計算して正解かどうかを確認するという作業を続ける必要があります。

この計算競争を実行し、最初に正解のノンスを見つけたコンピュータ(ノード)が勝利します。その勝者が正当だと主張するブロックを採用し、ブロックチェーンの最後に追加します。敗者のノードは、そのノンスで計算すると本当に正解の文字列が出るのか、そして、勝者が問題ないと判定したブロックにエラーがないかどうかを確認します。

プルーフ・オブ・ワークの成果が「採掘(マイニング)」

勝者となったノードには、プルーフ・オブ・ワークの報酬として、新規に発行される仮想通貨が支給されます。この報酬の仕組みが一般に「採掘(マイニング)」として知られている獲得方法です。報酬として発行される仮想通貨は、一定期間で半減する仕組みを取り入れていることが多く、この期間を「半減期」と呼びます。

代表的な仮想通貨であるビットコインで見ると、当初の報酬は50ビットコイン(BTC)でしたが、作成されたブロックの数が21万に達するたびに半減期を迎え、2回の半減期を迎えた2016年から2020年の間のマイニング報酬は12.5BTCとなっています。

仮想通貨取引の主役「仮想通貨取引所」

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取引の場を提供する「仮想通貨取引所」

取引所とは取引の場を提供するプラットフォームであり、買いたい人と売りたい人をマッチングさせる仲介役という立場をとっています。取引所でできることは対象となる資産の売買に限られ、仮想通貨取引所も仮想通貨の売買に特化しています。

取引所を介して取引するメリット

仮想通貨は取引方法として、買い手と売り手が直接取引をする「オーバー・ザ・カウンター(OTC)取引」を念頭に開発されました。

しかし、OTC取引では取引相手を見つけなければ取引が成り立たないため、取引の効率は極めて悪化します。そのため、「取引所」という形で市場を設けることで売り手と買い手を集め、取引が成立しやすい状態を作り上げているのです。

取引所以外にも「販売所」がある

このように取引の場を提供する取引所ですが、仮想通貨ではもっと単純に仮想通貨の販売に特化した「販売所」が存在します。

販売所とは文字通り仮想通貨を販売する場所であり、オンライン上で企業が個人に対して仮想通貨の販売をしています。販売所の特徴として、誰と売買しているのかが明確であることや、提示された価格で確実に仮想通貨を売買できることがあげられます。

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おわりに

投資の対象として注目を集めている仮想通貨ですが、ここまで見てきたようにコンピュータ技術に基づいたさまざまな仕組みを導入した、新しい決済手段として開発されました。

現時点では決済手段としてはあまり信用できるものとは言えませんが、今後の発展に期待するのであれば、持っておいても損はないと言えそうです。

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