取引結果の分析に欠かせない「pips(ピップス)」

pips_アイキャッチ

FX関連の情報を更新している様々なウェブサイトやブログを見ると、ひんぱんに出てくる言葉の1つが「pips(ピップス)」ですが、辞書などでpipsという言葉をひいても、「小さな種子」や「トランプの目」など、FXに関係ない言葉しか出てきません。

しかし、実はこのpipsとは、FXのある場面では欠かせない表現の1つなのです。

今回は、そんなpipsの意味と表しかたについて見てみましょう。

そもそも、pipsとは何か

先にも触れたように、辞書でこの言葉を引くと「小さな種子」や「サイコロの目」など、FXとは全く関係ない言葉が出てくるため、混乱してしまいます。

 

Pipsとは実は複数形であり、短縮形の言葉であり、正しくはpip(s)=Percentage in point(s)と表す、「あるポイント(最小の通貨単位)での1パーセント(100分の1)を意味する言葉です。

 

取引対象となる通貨ペアは、米ドルやユーロ、日本円といったメジャーカレンシーを筆頭に、豪ドルやNZドル、南アフリカランドのようなマイナーカレンシー、更にトルコリラや中国元といったエキゾチックカレンシーまで、様々な種類があります。

それぞれの通貨は独自の通貨単位を持ち、為替レートの単位は通貨ペアによって異なるため、取引の実績を比較・分析するときに実に面倒です。

 

そのためそこで考案されたのが、それぞれの通貨で異なる単位を取り払い、仮の単位を当てはめることで、取引の実績を比較・検討することを簡単にすることを目的としたpipsです。

このpipsの考案により、取引の実績を比較・検討するときの利便性が大きく向上しました。

また、個人の為替トレーダーが他の為替トレーダーに取引成績を伝えるときや、ウェブサイトで取引の詳細を隠して伝えたいときなど、取引成績を公表する様々な場面で実に便利に使える仕組みでもあったため、重宝されるようになった表しかたです。

pipsの考えかたと表しかた

pips_考えかたと表しかた

 

では、pipsはどのようにして算出するのでしょうか。身近な例として、日本円と米ドルなどの海外通貨の場合でpipsの出しかたを見てみましょう。

 

普段の生活で日本円の最小単位は1円ですが、株式や為替などの金融市場では、より正確に表示するために補助単位である1銭が最小単位として使われています。

1円=100銭であるため、素直に1銭=1pipsと表記するほうが理解しやすいかと思います。

 

このように表す日本円に対して、米ドルを始めとする海外通貨のpipsの算出の仕方は、少し面倒になります。具体的に米ドルで見てみましょう。

日常的に使われている通貨単位がそのまま最小通貨単位である日本円と異なり、ドルを始めとする海外通貨には、基本的に日常の取引に使われる通貨単位の下に、補助通貨が設定されています。

1ドル=100セントであり、日本円と同じようにそのままセントをpipsに差し替えれば問題ないような気がしますが、実はこれでは間違いです。

先にも触れたように、pip(s)=Percentage in point(s)であるため、1セントの1パーセントがpipsとなり、1セントを更に100で割る必要があります。0.01セント=1pipsとなり、これを1ドルに換算すると、0.0001ドルとなります。

多少複雑になったのでここまでをまとめると、

  • pipsは対象となる通貨の最小単位を、更に100分の1にしたものが該当する
  • 基本的に米ドルに対するセントや、英ポンドに対するペニー(ペンス)のように、流通している通貨の補助単位を100で割ったものがpipsに相当する(例:0.0001ドル=0.01セント=1pips)
  • ただし日本円は通貨の補助単位が存在しないため、かつての補助単位である銭(せん)をそのままpipsに流用できる

ということになります。

このようなpipsの考えかたがわかったところで、気になるのがpipsを取引の成績に当てはめる計算方法です。

そもそもpipsは取引の実績を比較・検討するためのものなので、通貨ペアや取引量の影響が出てくると正確な比較・検討ができません。

仮に、米ドル/日本円(USD/JPY)で10万ドルを取引して50銭幅で利益を得た場合と、1万ドルで取引をして500銭幅の利益を得た場合に、どちらが大きいか?と聞かれると、パッと見では1万ドルの取引の利益が大きい気がします。

 

それでは、取引を行ったと仮定して、pipsの計算方法を見てみましょう。

日本円の絡んだ取引なので、銭がそのままpipsに換算できます。そのため、10万ドルの取引の利益は50pips、1万ドルの取引の利益は500pipsと換算できます。

これを、実際に得られた利益に換算するには、pipsに取引した通貨量を100で割った数を掛けると、大体の利益が出てきます。

 

この場合、10万ドルの取引の利益は、

  • 50(pips)×(100,000ドル/100)=50,000(円)

であり、1万ドルの取引の利益は、

  • 500(pips)×(10,000/100)=50,000(円)

と計算できます。

このように、パッと見た計算とは異なり、得られた利益そのものは変わらないということがわかります。

ある程度安定した利益を出すためには、複数の通貨ペアを同時に取引する必要があります。そのようなときに、どの通貨ペアでどれだけ利益を得たか(損失を被ったか)を素早く計算する必要があるため、pipsの考えかたは重要になるのです。

おわりに

ここまでpipsの考えかたと算出方法について見てきましたが、これについてはある程度の回数をこなして、理解と納得が必要になるかと思います。

実際に取引をしなくても、為替レートの推移やデモトレードでも計算をすることは可能なので、できるだけ多くの回数をこなして、早めに理解と納得をすると、のちのちの取引に活きる場面があるかと思います。

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