安全な取引に欠かせない。「証拠金」と「証拠金維持率」とは?

安全な取引に欠かせない。「証拠金」と「証拠金維持率」とは?

外国為替証拠金取引(FX)をはじめるために欠かせないものの一つに、「証拠金」があります。

一口に証拠金と言ってもその用途は実にさまざま。内訳を正しく把握しておくことは、取引を続けるためにも欠かせません。

今回は、知っているようで意外と知らない証拠金について、詳しく見てみましょう。

外国為替証拠金取引(FX)とはなにか

証拠金の目的と仕組み

そもそも、外国為替証拠金取引(FX)とは、どのような取引なのでしょうか。

FXとは差金決済取引(CFD)の一種であり、証券会社に証拠金(保証金)を預けて、差金決済による通貨の売買をおこなう資産運用の一種です。

外貨を扱う資産運用としては外貨預金が知られていますが、レバレッジをかけた取引により資金効率が良いことや、為替差益(キャピタルゲイン)と金利差益(インカムゲイン)の二つが期待できる点が異なります。

取引に欠かせない「証拠金」とはなにか

証拠金の種類

FXをはじめるために必要なものはいくつかありますが、実際に取引をはじめるために欠かせないのが「証拠金」です。

証拠金とは取引をはじめるときに預ける担保となる資金であり、実際の取引では実際の通貨の取引はおこなわず、売り買いの差額の授受で決済する「差金決済」には欠かせません。

損益部分だけをやりとりすることから差金決済は資金効率が良く、証拠金の数倍から数十倍の金額が取引できるのが魅力として知られ、この仕組みは「てこ(レバレッジ)」として知られています。

「必要証拠金」と「有効証拠金」の違いはなにか

必要証拠金・有効証拠金と証拠金維持率の関係性

レバレッジをかけた取引が中心となるFXでは、証拠金の扱いはとても重要な要素となります。一口に証拠金と言っても、その目的によって「取引証拠金」や「必要証拠金」、「有効証拠金」に分けられます。

証拠金の違いについて、それぞれの概要を見てみましょう。

口座開設に求められる「取引証拠金」

いくつかある証拠金の中でも、最初に必要となるのが「取引証拠金」です。これは口座開設時に求められる証拠金であり、現在では必要とするFX会社は珍しくなっています。

取引に必要となる「必要証拠金」

取引証拠金はごく限られた金額で済みますが、実際の取引に必要となる証拠金の金額は取引する通貨ペアや取引通貨単位によって異なり、FXサービスによって決定されます。

この取引に必要となる証拠金のことを「必要証拠金」と呼び、取引の内容や結果に応じて証拠金残高は増減します。取引の結果に応じて変動する証拠金の残高を特に「有効証拠金」と言います。

取引内容に応じて変動する「有効証拠金」

実際に取引をはじめると、取引内容に応じて「評価損益」が算出されますが、この評価損益を反映した必要証拠金のことを「有効証拠金」と呼びます。

有効証拠金は取引内容に応じてリアルタイムに変動するため、必要証拠金から有効証拠金を差し引いた残額を「余剰金額」と呼び、余剰金額の範囲内なら新たな取引をはじめることができます。

証拠金と「証拠金維持率」の関係

>証拠金維持率が低下した場合

FXのメリットの一つに、取引に必要となる金額が比較的少額でも良い点は必ずと言っていいほどあげられます。

これは取引にレバレッジをかけることで実現できた仕組みですが、裏を返せば為替レートのわずかな値動きが大きな損失を招くリスクも大きいということです。

そこで取引のときに気をつけたいポイントが、取引金額に対する証拠金残高の割合であり、取引を続ける目安となる「証拠金維持率」です。

注文の発注から決済までがFXでの取引のサイクルですが、決済するまでのポジションを持っている間にも、為替レートの変動によって損益が生じます。その時点の為替レートで決済したときの予測損益を「評価損益」と呼び、必要証拠金に対する証拠金残高の割合が「証拠金維持率」です。

証拠金維持率は取引を安定的に続けるために欠かせない目安であり、一定の割合を下回ると全てのポジションに対してロスカットが執行されるとされています。

ロスカットの執行対象となる証拠金維持率の割合はFXサービスによって異なりますが、おおむね50%から100%の間に設定されています。

ロスカットの執行対象となる証拠金維持率の割合が低いほど大きな含み損を抱えた取引ができますが、仮にロスカットが執行されると、1回で取引が継続できなくなるほどの損失が発生することとなります。

安定した取引を続けるためには、少なくとも証拠金維持率が安定して100%を上回る必要証拠金を確保した取引をおこなうように心がけたいものです。

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おわりに

FXサービスを比較するときの基準はさまざまなものがありますが、その重要さと反比例するようかのように軽視されているのが、証拠金に関するさまざまな基準です。特にロスカットの執行対象となる「証拠金維持率」は、取引を続けるためには特に注目したい数字です。

口座開設を検討するときには、取り扱い通貨ペアや取引通貨単位、取引上限のほかにも、リスク管理と資金管理に欠かせない証拠金維持率にも注目するようにしましょう。

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