新しい資産運用 「外国為替証拠金取引(FX)」とはなにか

FX(外国為替証拠金取引)の特徴

株式取引や債券取引にかわる新しい資産運用として、近年注目を集めているのが外国為替証拠金取引(FX)です。

外貨を利用した資産運用としては「外貨預金」が知られていますが、外貨預金とは異なるFXとはどのようなものなのか、FXの特徴と合わせて詳しく見てみましょう。

外国為替証拠金取引(FX)とはなにか

外国為替証拠金取引(FX)とは、証拠金(保証金)を預託して主に差金決済による通貨の売買をおこなう差金決済取引(CFD)の一種です。

FXと同様に外貨を扱う金融商品としては、銀行が提供している外貨預金が知られていますが、FXはレバレッジをかけることで比較的少額の資金でも取引ができることと、為替差益(キャピタルゲイン)と金利差益(インカムゲイン)による利益を期待することが外貨預金と異なります。

1998年の外為法(外国為替および外国貿易法)改正によって、それまで為替銀行に限られていた為替業務が一般企業にも解放されたため、FXに注目が集まることとなりました。

資産運用としてのFXの5つの特徴

為替手数料は原則無料

FXには外貨預金にはない、取引上のさまざまな特徴があります。今回はFXならではの特徴のうち、特に重要なものをいくつかピックアップしてみました。

取引手数料は原則無料

銀行の提供する外貨預金の場合は円貨から外貨、外貨から円貨への両替のときに為替手数料がかかるのに対して、FXであれば、取引に発生する取引手数料は原則無料となっています。

各大手銀行では、円とドルを両替するときに片道約1円の為替手数料がかかるため、それだけ外貨預金に比べてコスト面で優位に立っているのです。

外貨預金にはないFX独特のコストとして、「スプレッド」があげられます。スプレッドとは、ビット(業者の買値 = お客の売値)とアスク(業者の売値 = お客の買値)の差額であり、取引ごとに発生します。

スプレッドはFXサービスと取引する通貨ペアによって大きく異なるので、口座を解説するときや取引するときには事前に確認することが欠かせません。

売り・買いのどちらからでも取引をはじめられる

基本的に外貨預金は通常の預金制度をそのまま外貨に流用した仕組みであり、銀行に預けた通貨はそのまま銀行に保管され、売買の対象とはなりません。

これに対してFXでは、保有した通貨ペアを売買することで発生する「為替差益」を狙う取引もできるため、通貨の取引が活発におこなわれます。

さらに通貨ペアを保有するときには「買い注文」だけではなく「売り注文」からはじめることもできるので、FXでは「買う・売る」ではなく、「保有する・決済する」と表します。

FXは「成行注文」や「指値注文」といった基本的な注文方法はもちろん、取引内容を事前にすべて指定する「IFO注文」まで幅広い注文方法があり、最適な取引方法を選ぶことができます。

柔軟な取引が可能となっているのは、外貨預金にはない大きな魅力と言えるでしょう。

レバレッジをかけた取引ができる

FXの取引上の特徴としてあげられるのが、預けた証拠金の数倍から数十倍の取引が可能な「レバレッジ」です。

仮に証拠金として100万円を預けて取引をすると、レバレッジ5倍では500万、レバレッジ10倍では1000万円までの取引が可能となります。このためFXは株式取引などと比べて少額の資金で大きな利益を狙える資金効率の良い取引として知られています。

高いレバレッジを掛けるほど資金効率がよくなるため高いリターンを期待できますが、それだけ大きなリスクを背負った取引となることに注意が必要です。

かつては数百倍のレバレッジをかけた取引も可能でしたが、大きな損失をこうむるFXトレーダーが続出したため、現在では個人向けFXサービスはレバレッジ25倍に制限されています。

金利差益(インカムゲイン)が期待できる

レバレッジと並ぶFXの大きな特徴として、通貨ペアの金利差である「スワップポイント」から発生する「金利差益(インカムゲイン)」です。

FXで取引対象となる通貨には、それぞれ各国の中央銀行が決定した金利があります。高成長が見込めない先進国の通貨はほとんどがきわめて低い金利ですが、新興国や資源国などの高成長が期待できる国の通貨は、数%から十数%の金利が設定されていることも珍しくありません。

先進国通貨と新興国・資源国通貨の通貨ペアでは通貨間に大きな金利差が発生しますが、この金利差を「スワップポイント」と呼びます。

スワップポイントは毎日決まった時間に算出されて保留され、ポジションの決済と同時にスワップポイントも一緒に精算されるのが主流ですが、一部のFXサービスではスワップポイント分だけ精算する仕組みを採用しているので、FXサービスの内容を比較・検討することが欠かせません。

ポジションを持っていれば一定額の収入が期待できるのがスワップポイントの魅力ですが、通貨ペアと取引内容によってはスワップポイントを支払うことになるため、注意が必要です。

さまざまな通貨を取引できる

外貨預金で取り扱い対象となる通貨は、為替市場での取引量・流通量の多い主要通貨(メジャーカレンシー)が中心となっています。

メジャーカレンシーと呼ばれる通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドル、スイスフランの7通貨であり、外貨預金であればこれらの7通貨に、高金利が魅力の新興国通貨・資源国通貨がいくつかある程度です。

FXでは、FXサービスによっては実にさまざまな通貨ペアの取り扱いがあり、最大数十の通貨同士の組み合わせ(通貨ペア)を取り扱うFXサービスもあるため、さまざまな取引ができることがFXの特徴と言えます。

おわりに

このように、一般的な外貨運用の方法である外貨預金と比べると、比較にならないほどFXは取引の自由度が高い外貨運用と言えます。

FXをはじめるために必要な資金も少額で済むので、これからはじめて資産運用・外貨運用を考えているのであれば、FXはまさにうってつけと言えるかもしれません。

このコラムに関連する記事

チェックリスト: 0 件
開く
全クリア
TOP