日本の金融政策を決める日本銀行の「金融政策決定会合」とは?

日本の金融政策を決める日本銀行の「金融政策決定会合」とは?

日本銀行(日銀)や欧州中央銀行(ECB)、アメリカの中央銀行連邦準備制度理事会(FRB)など、主要国の中央銀行は現在の経済動向と今後の金融政策について話しあう会合を、定期的に開催しています。

その内容は外国為替市場だけではなく、株式市場や債券市場にも大きな影響を与えるため、その内容は注目を集めています。日銀が開催する「金融政策決定会合」を見てみましょう。

日本銀行の「金融政策決定会合」の概要

「金融政策決定会合」とは、日本銀行(日銀)が開催する「政策委員会」のうち、年8回開催される金融政策運営に関する事項を審議・決定する会合のことです。

金融政策決定会合では、諸外国の中央銀行やそれに相当する組織と同様に、

  • 経済・金融情勢に関する基本的見解
  • 金融市場調節方針
  • 基準割引率、基準貸付利率および預金準備率
  • 金融政策手段(オペレーションにかかる手形や債券の種類や条件、担保の種類等)

などについて議論されます。

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金融政策決定会合はどのような形でおこなわれるのか

金融政策決定会合のメンバーは日銀総裁1名と副総裁2名、審議委員6名の計9名で構成され、決定された金融政策の内容は速やかに公表されます。

日銀総裁・副総裁を含めた会合に参加する委員は、衆議院・参議院両院の同意を経て内閣が任命します。政府を代表して財務大臣および経済財政政策担当大臣(経済財政政策担当大臣が置かれていないときは、内閣総理大臣)や、それぞれの指名する職員が参加することもありますが、大臣や職員には議決権はありません。

大臣や指名された職員は、必要に応じて会合に出席することで、

  • 意見を述べること
  • 議案を提出すること
  • 次回会合まで議決を延期することを求めること

ができます。大臣や職員から議決延期の求めがあれば、政策委員会は議決延期について採否を決定します。

金融政策決定会合では何が決定されるのか

定期的に開催される金融政策決定会合ですが、これまでどのような金融政策が決定・実施されてきたのでしょうか。

バブル崩壊から現在までの主な金融政策を見てみると、

  • 大蔵省(当時)の「総量規制」通達と連動した公定歩合の急激な引き上げ(1990年)
  • 金利を限りなくゼロに近づける「ゼロ金利政策」の導入(1998年)
  • 資産(国債)を直接買い上げる「量的金融緩和」の導入(2001年)
  • アベノミクスと歩調を合わせた「異次元の金融緩和」の開始(2013年)
  • スイスに続く2例目の「マイナス金利政策」の導入(2016年)

などが大きな注目点としてあげられます。

これまで日銀が実施してきた金融政策は、規模や時機を失していたために期待された効果をあげることできませんでした。そのため、FRB議長経験者から「日銀幹部は1人を除いてジャンクだ」とも評価されることもありました。

しかしFRBが実施した量的緩和政策(QE)では、日銀が先駆けて導入した金融政策が極めて大規模に実施されたことで効果を上げるなど、その評価は皮肉な形で覆りつつあります。

おわりに

長引くバブル崩壊後の低迷とデフレ経済から抜けだすべく、日本の金融政策の司令塔である日銀の金融政策決定会合は、さまざまな金融政策を導入してきました。

しかしどの金融政策も効果は限定的で、黒田総裁が推進する「異次元の金融緩和」も、初期のインパクトとその効果は薄れつつあります。

今後の日本銀行(日銀)がとる金融政策の内容や規模は、これまで以上に市場関係者の注目を集める材料の一つと言えるでしょう。

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