ニューヨークダウ平均が週末の2日間(2010/01/21~2010/01/22)だけで400ドル以上の下げとなった。そのきっかけは、オバマ大統領が発表した新たな金融規制案だ。この規制案は、一言で言えば証券と銀行の分離を定めたグラス・スティーガル法(1933年)の復活である(別の言い方をすれば、銀行に証券業務参入を認めたグラム・リーチ・ブライリー法の見直し)。昨年12月16日の米議会においてもグラス・スティーガル法の復活案が提出された経緯はあったものの大統領自身が発表したインパクトは非常に大きい。
昨年12月16日のFOMCにおいて、大部分の特別流動性供給策を本年2月で終了する見通しが示され、出口戦略が意識されはじめた。FOMCの声明発表後の債券市場では米10年国債の利回りが急上昇し、同じくしてニューヨークダウ、日経平均株価が堅調に推移した。まさに「金利上昇⇒リスク選好⇒株高」が市場のシナリオとなっていた。
しかし、ここにきて米大統領がこのシナリオに水をさした。新しい規制案を簡単に言うとこうなる。
・ 商業銀行は集めた預金を利用してヘッジファンドへの投資や自己勘定の取引でなどで大きなリスクをとってはいけませんよ
・ 金融機関は市場から借りすぎてはだめですよ
当然にして一気にリスク資産からの逃避が始まり、株安、円高となった。昨年の12月のグラス・スティーガル法の復活案が米議会に提出された際も、「ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、JPモルガン・チェースなどの大手商業銀行が投資銀行事業の中止を余儀なくされる。」と指摘するレポートも見られた。
米金融機関がサブプライムショックから立ち直り始めていただけに今回のこの金融規制案の行方については注視していく必要がありそうだ。
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