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FX 「円キャリー・トレード」

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「円キャリー・トレード」少し前までは新聞の紙面やニュースでよく見聞きしたフレーズである。
ふと、そう思ったのは「円キャリー・トレード」というフレーズを近頃はあまり見聞きしなくなったからだ。そこで、今回のコラムはサイクルが早いこの世界で少し前に流行ったフレーズに焦点を当ててみた。

「円キャリー・トレード」まずは、このフレーズが表しているものについて確認してみよう。
「円キャリー・トレード」というフレーズは1990年代後半に、外国為替市場でヘッジファンド等による円売りの動きが目立つようになってから一般化した言葉である。
正式な定義があるわけではないが、一般的に低金利の円を調達して(借入)、円を売り(円ショート)、ドルや高金利の通貨を買う(高金利通貨ロング)ことで収益を狙う取引である。

円高局面はともかく、円安局面においては有効な取引方法である。なぜなら、円と高金利通貨の金利差(インカムゲイン)と円安による為替の売買益(キャピタルゲイン)の両方を獲得できるからだ。しかも、金利収益は期間に比例する。そうなればポジションの縮小よりもポジションの拡大を狙う方が利益を得る機会があると考えるのは自然の成行きだろう、それが更なる円安を招くとも考えられる。

ただ、やはりオーバーシュート(行き過ぎ)となれば、調整が入り「円キャリー・トレード」の解消もありうる。なぜなら、実際に1998年時にはオーバーシュートにより円キャリー・トレードの手仕舞いがあったからだ。また、「円キャリー・トレード」が解消されるような出来事があれば、一斉に反対取引を行う事により大掛かりな解消が考えられる。

平成21年の5月時点では各国が競って金利を下げたことにより、ほぼ0%であった日本の金利に良くも悪くも各国が追随してきた形となっている。そうなれば、低金利通貨と低金利通貨の交換では金利差は望めない。また、高金利通貨とは異なるドルについても、今回の金融危機の中心であることから積極的な買いによる「円キャリー・トレード」はあまり見受けられていない。

そんなことから、近頃は「円キャリー・トレード」というフレーズを見聞きしなくなったのではと感じている。

 

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