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有沢正一のマーケット・ナビ

有沢正一

日々激しく変化する内外の経済。しっかりと押さえておきたいポイントをアナリストの視点で解説します。

2010年9月アーカイブ

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 来週、10月4~5日に開催される日銀の金融政策決定会合に対する関心が高まってきた。市場に潤沢な資金を供給する「量的緩和」を含む思い切った追加緩和策への期待が強くなっているからだ。
米FRBは既に「追加緩和の用意がある」と明言しており、追加緩和に関して米国に先を越されてしまったのでは、せっかくの介入効果を打ち消して再び円高圧力が強まるものと思われる。このところの動きを見ると日米の金利差と円ドル相場の相関性は非常に強く、4月には2.6%あった日米10年物金利の差が9月には1.5%を切る水準まで縮小し、それに合わせるように円高が進んだ形になっている。FRBが追加緩和に踏み切れば米国の長期金利は更なる低下が予想されるだけに、先手を打って日本の長期金利を下げておくことが円高防止に果たす役割は大きいだろう。
 問題は、既に1%を切る水準まで低下している日本の長期金利に、あとどれぐらいの「下げシロ」が残っているかである。ただ、かといって何もしないわけにはいくまい。介入によって力任せに相場を動かすだけではなく、円安に向かい易い環境を整えるため、やれることはやっておく必要があるだろう。次は日銀が動く番ではないだろうか。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願い致します。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。

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 かなり盛り上がった民主党の代表選挙が終わった。さて、今回の結果が日本の景気、経済をどのように導くのか、マーケットに与える影響を含めて、しばらく様子をみることになりそうだ。ただ、日本の選挙イベントが終わったとたんに、今度は米国の選挙イベントが始まっている。中間選挙である。
今回の中間選挙は11月2日に行われるが、あと2ヶ月を切り、米国では市民の関心が高まってきたようである。民主党の苦戦が予想される中で、オバマ大統領は、追加の景気対策を発表した。その中味は、2000億ドルを上回る法人減税や、道路・鉄道・滑走路整備などを対象とした500億ドル余りの公共投資などである。大型の公共投資を盛り込んだところなどは、やや古典的な対策にも見えるのだが、即効性、特に雇用に対する早めの効果を期待したものだろう。さらに、中間所得層に対するブッシュ政権時の減税措置の恒久的延長と富裕層に対する増税を考えているという。
 中間選挙まではとにかく景気最優先で財政問題を無視するかのような政策がこれからも出てくるかもしれない。特に米国民は株価に対する意識も高いので、株高を誘導するような政策も十分に考えられる。ここからは、中間選挙ということを頭に入れながら米国の経済政策の進め方を見守っていきたい。

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 注目されていた米国、8月の雇用統計は市場予測ほどの悪化は示さなかった。雇用者数の減少幅は事前の予想(約12万人減)よりも小さい5万4000人にとどまり、民間部門の増加幅は予測(約4万4000人)をやや上回って6万7000人となった。失業率は予想通りの結果だった。これを受けてドルは対円で上昇、一時85円台をつけたのだが、結局は84円台まで押し戻され、その後の日本時間でも84円台前半から半ばの水準で落ち着いている。
 雇用統計の発表前には米景気に対する悲観がかなり高まっていたので、もっとドルが買われても良さそうに思うのだが、そうはいかなかった。一方で、投資家のリスク選好の動きが強まって、ユーロなど相対的に金利の高い通貨は買われた。つまり、過度の悲観が後退したことで、マネーは金利を求めて動き、ほぼ金利が無い円やドルはともに置いてけぼりになった形だ。ということは似た者同士の円とドルは現在の水準で落ち着くことになるのだろうか…。為替相場が落ち着きを取り戻すことは何よりだ。しかし、1ドル84円台という水準で落ち着くのは、日本経済にとって具合が悪いのではないだろうか。すっかり落ち着いてしまう前に、あえて「動かす」必要もあるような気がする。

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 政府・日銀は30日に、円高・株安の連鎖に歯止めをかけるための具体策を相次いで打ち出し、いわゆる「財政と金融が協調した政策対応」を演出したが、政策催促を続けてきた市場を満足させることはできず、その効果は一日ともたなかった。要するに「トゥースモール、トゥーレイト(too small, too late:小さすぎるし、遅すぎる)」ということなのだろう。円が対ドルで85円を突破してからおよそ20日後、しかも市場が十分に予想できた範囲の対策では、その批判も止むを得ない。「先取り的に追加緩和を決めた」との日銀総裁のコメントには首を傾げたくなる。
 早速、次の一手が催促されることになるだろうが、週末に発表される米国8月雇用統計の結果次第では、来週6-7日に開催される日銀の金融政策決定会合が大きな注目を集めることになるだろう。「先に決定した追加緩和策の効果を見極めたい…」などというのんきなコメントが許されないような局面になっているかもしれない。

本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。

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