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有沢正一のマーケット・ナビ

有沢正一

日々激しく変化する内外の経済。しっかりと押さえておきたいポイントをアナリストの視点で解説します。

介入の是非

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 15年ぶりの1ドル85円台割れという水準まで円高が進んだ後、依然として「危険水域」をウロウロしている円相場。政府・日銀の対応に関して、「介入すべき」「市場に委ねるべき」と意見も別れるが、今のところは介入支持派が多いように思われる。
 スイス国立銀行(中央銀行)は先日、保有するユーロが外国為替市場で大幅に下落した結果、1-6月期に143億スイスフラン(約1兆1,700億円)の損失が発生したと発表した。スイスフランのユーロに対する上昇を防ぐため、同行は積極的にスイスフランを売ってユーロを買う「為替介入」を実施したが、ユーロ安が一段と進んで裏目に出てしまったという。こういう報道を見ると、介入は失敗するケースもあり、下手をすると効果が上がらずに損だけが残るなどと考えてしまうかもしれない。失敗した時に厳しい批判に晒されることも、当局を介入から遠ざけている一因かもしれない。しかし、スイス国立銀行のジョルダン副総裁は「為替介入はスイス経済の重荷になっていたデフレ圧力を緩和した」と述べて、介入の正当性を強調している。介入によって売った円を市場から回収せずに、そのまま流通させれば(不胎化)、金融の量的緩和によるデフレ対策になるかもしれない。
 とにかく、現在の円相場が「非常事態」を意味していることは間違いないだろう。失敗を怖れずに動くべきではないだろうか。

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