政策のスキを探って弱みを見せた通貨を売り叩いて利益を得るというのは、いまやヘッジファンドの常套手段でもある。だとすれば、通貨が1つで財政政策は各国でバラバラという矛盾、ギリシャの財政危機で浮かんだ不協和音、不良債権の開示を怠ってきた不作為といった失政を突かれて、ユーロが大きく売り込まれたのは決して不思議ではない。1990年代、財政破綻時のロシア・ルーブルや韓国・ウォンの下落幅を参考にするとユーロは対ドルで16%下落する水準までは思い切って売れるとの計算もあったらしい。
そして、ユーロは対ドルで年初から15%下落した。さらに、ファンドのユーロ売りの後を追うようにギリシャ国債の格付けが「投機的な水準」にまで引き下げられた。格付け会社がファンドの見立てが正しかったことを改めて認めたようなものである。
しかし、ここまできたらもう十分だろう。とりあえずは「材料出尽くし」ということでユーロ売りの圧力は一巡するのではないだろうか。
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