ギリシャの財政問題は、ユーロ圏が最大3.8兆円の支援策で合意したことで、いったん落ち着いた。そして、今度は中国・人民元の切り上げ問題を巡る米中の交渉が注目を集めている。ギリシャから中国へ為替相場の関心が移行しつつあるわけだが、ここで少し注意しておきたいのが商品市況の動きである。
NY金の先物相場が4ヵ月ぶりの高値を更新し、上昇を続けるNY原油先物相場は1バレル100ドルが再び視界に入ってきた。背景には世界的な景気回復による実需の高まりがあるのだが、それだけではないだろう。動きが良くなってきた商品市況を眺めて投機資金が流入し始めているものと思われる。金や原油の先物相場はドル建てなので、金や原油を買うことはドルを売ることになる。つまり、金・原油と米ドルはトレード・オフの関係にあるわけで、金・原油に投機資金が向かうことは、投機資金がドルを売るという意味を持つのである。
金や原油の力強い動きが、ドルの上値を抑える伏兵となるかもしれない。
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