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有沢正一のマーケット・ナビ

有沢正一

日々激しく変化する内外の経済。しっかりと押さえておきたいポイントをアナリストの視点で解説します。

人民元

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中国の第11期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が、14日に終了した。今や世界で2番目の経済大国になろうとしている中国の動向を見るうえで世界中の関心を集めた全人代。いくつかの注目点があったのだが、その1つは間違いなく人民元の切り上げ問題だろう。そして、アメリカを始め各国から切り上げの圧力が強まる人民元に関して温家宝首相は、「金融危機に際し、人民元相場が安定を保ったことは、世界経済の回復を促進した」と相場固定を正当化した上で、「合理的な水準で、相場の基本的な安定を保つ」と、圧力に屈せず自主的に相場を決定する考えを強調した。切り上げや変動相場への移行に関して将来に含みを持たせるような、あるいは多少の柔軟性をうかがわせるような発言があるかとも思われたのだが、周囲の圧力を封印してしまった。
とりあえず、人民元の切り上げに関しては「進展なし」と判断すべきだろう。ちなみに中国の動きが為替相場に与える影響としては、人民元の切り上げ観測が浮上すれば「周辺のアジア通貨も上昇する」との見方が強く、円高要因になるだろう。また、中国が順調に成長路線を維持することは、資源需要の拡大、商品市況の上昇、マネーのリスク選好などにつながるため、豪ドルやカナダドルなど資源国の高金利通貨にとって買い材料になると思われる。

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