相変わらず強いドル売りの圧力。資源国通貨、ユーロ、金…と相手を変えながら一貫して売られてきた感のある米ドルだが、ついに円に対しても売り込まれてきた。財務大臣の「介入不要」発言がきっかけになったようだが、絶対的な金利差が存在する資源国通貨、基軸通貨候補の一角であるユーロ、インフレに強く有事に安心感のある金などと比べると円がドルに対して買われるような明確な理由は見当たらない。とりあえず他に比べるとドルに対して出遅れ感があった円に買いの矛先が向かったというだけであろう。円高のトレンドがこのまま続くとは考えにくい。とは言っても元々ファンダメンタルズを反映したものではない円買い・ドル売りであるだけに、昨年12月につけた1ドル87円台前半というチャートの節目を脅かすようなことになれば、投機筋の円買いが勢いを増す可能性もある。短期的には波乱含みの展開だ。
そして今週は週後半に日銀短観と米雇用統計という重要なイベントを控えている。ドル売りを仕掛けたい投機筋にとっては、その言い訳を作るチャンスかもしれない。逆の見方をすれば、これらのビッグイベントでチャート上の節目を脅かされるようなことがなければ、当面はドルが落ち着きを取り戻す公算が大きい。週末にかけてのビッグイベント、緊張感を持って見守る必要がありそうだ。
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