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椎名由紀夫の「FXの方程式」

椎名由紀夫

現役ファンドマネジャー、椎名由紀夫氏がタイムリーに提供する「プロの目から見た」相場見通し、ぜひ皆様の投資戦略のご参考としてお役立てください。

2010年5月アーカイブ

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イワイFXウイークリーアウトルック 2010年5月31日

 市場の物忘れの早さには驚かざるを得ない。2008年のリーマンショックは100年に1度の金融危機と言われ株も暴落したが、2009年にはV字型に切り返している。当時の米国が破綻するかのような議論は、現在どこかへいってしまった。

NYダウ(日足)2007年~
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 米国や英国の危機は棚上げされ、今の旬はユーロ圏の危機である。昨年まではドルが暴落すると言われていたが、今年はユーロで同じ事をいっている(ユーロが暴落しているので、ドルやポンドは防衛されている)。2009年と2010年でギリシャやスペインが抱えている問題(ファンダメンタルズ)に大きな変化があったわけではない。マーケット・テーマが変質しただけだ。ソブリン・リスクを言うならば米国も英国も日本も皆危ない(これらの国にもまたお鉢が回ってくるだろう)。

 したがって、相場の実践においては、各国のファンダメンタルズの比較をしてもほとんど意味がない。重要なのはマーケット・テーマとその賞味期限である。現在のユーロ危機相場の賞味期限は、過去の危機(人間のやることは大抵同じである)から推測するしかないが、ユーロ相場の<暴落期間>は過去の通貨危機から考えると、今回も概ね6~8ヶ月程度となるのではないだろうか?

 2010年のユーロ危機相場は現在6ヶ月目に入っている。1992年のポンド危機は7ヶ月、1997年のアジア危機は7ヶ月、1998年のロシア危機は8ヶ月で暴落相場が終了している。ユーロは寄り合い所帯で加盟国が多いため、過去の危機よりも下げ期間が延長する可能性があるが、それでも暴落相場の最も美味しいところ(賞味期限)は6~8ヶ月といったところであろう。

ユーロ/ドル(月足)2010年ユーロ危機 現在6ヶ月目
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ポンド/ドル(月足)1992年ポンド危機 7ヶ月
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ドル/タイバーツ(月足)1997年アジア危機 7ヶ月
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ルーブル/ドル(月足)1998年ロシア危機 8ヶ月
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 筆者はこのような大局観を持ちながらも、相場の「順張り」に関しては21日ボリンジャーバンドの1σ抜けとADXや標準偏差ボラティリティの上昇についていくだけだ。相場で収益を上げるには、ファンダメンタルズより価格そのものの分析が重要だからである。

 「標準偏差ボラティリティ」に関する照会が多いので、ここで簡単に説明しておきたい。筆者は相場の保ち合い期間とトレンド期間の判定にこの指標を使っている。保ち合い期とトレンド期が区別できなければ、順バリも逆バリもやりにくいからだ。

イワイFX ユーロ/ドル(日足)チャートと標準偏差ボラティリティ
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標準偏差ボラティリティの推移と相場のトレンド期間・保ち合い期間の判別
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 標準偏差ボラティリティの計算は、相場の終値のデータがあれば、表計算ソフト「エクセル」のSTDEVPという関数で簡単に計算できる。

エクセルの26日標準偏差ボラティリティ計算シート
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ユーロ/ドル(日足)の26日標準偏差ボラティリティ
表計算ソフト「エクセル」のグラフ
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 筆者のあらゆるトレード手法の基本となっている価格変動(ボラティリティ)の予測には「エクセル」(表計算ソフト)を使っている。筆者は「未来の適当な価格」を、「日足」では10日先まで入力している。この手法で「未来の相場シミュレーション」をおこなっており、筆者のトレード手法の最重要部分である。なぜ、そのようなことをするのかは、次回のレポートで言及したい。

〔今週の予想レンジ〕
 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。(日足データは2010年5月28日まで)

<チャートの見方>
上段:ADX方向性指数(緑) 保ち合い期間とトレンド期間の判定
   ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
   Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ 
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
 
ポンド/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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イワイFXウイークリーアウトルック2010年5月24日

 現在のユーロ相場は1992年のポンド危機(G・ソロス対イングランド銀行)の構図を想起させるものがある。市場が催促し、政府に規律を迫るという構図だ。ユーロ圏の抱えている矛盾や問題は発足当初からの事であり、「何をいまさら」といった感があるが、それが10年経った今になって大きなマーケット・テーマに浮上してきた原因は、昨年までユーロが買われすぎたということであり、現在、ユーロが売られている最大の要因である。

 昨年までは、経済の多極化と弱いドルの影響でユーロが基軸通貨の代替であるかのような扱いをされていたが、軍事力を考慮した通貨の実力からいって、ドルとユーロは1:1(パリティ)が本来の実力と思われる。また、ユーロが基軸通貨的な魅力をもつには英国がユーロに参加することが絶対条件である。

 日本経済研究センターの研究員が「CDS・S&P(格付け機関)・ゴールドマン」という3つのキーワードが揃うと危機が起きると言われていたが、この3つが資本筋や投機筋の金融兵器となっているようだ。現在、ギリシャ問題やユーロ安が株式・商品市場などにも波及してきて、第二のリーマン危機との見方も増えているが、相場は所詮、循環である。上がり続ける相場も下がり続ける相場もない。投機筋のポジションはかならず返済(買い戻し)されるので、そのタイミングに注意したい。現在の相場は下落リスクも大きいが、一方で上昇リスクも半端ではない。防戦に動くのは国家(政府)だからだ。

 さて、注目のユーロ相場であるが、筆者は日足ベース取引で売りポジションを放置していたユーロ/ドルを5月20日(木)に手仕舞った。相場が終値で21日ボリンジャーバンドの内側に入ったからである。5月19日安値1.2145は2000年から2008年までのユーロの上げ幅の半値(50%)押しという重要なチャートポイントであり、またこの水準は60ヶ月移動平均線の-10%乖離の水準である。ユーロ売りの先陣を切っていたユーロ/豪ドルもようやく週足で大陽線が立った。通貨は国家主権なので、それを放棄しているユーロ各国は今回のように話がこじれると、各国が保護主義的な方向に動きやすい。したがって、ユーロ/ドルが大底的な重要な安値をつけたとは思っていないが、目先の底は付けた可能性はあるだろう。

ユーロ/ドル(日足)
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青・ピークアウトするか?)
下段:21日ボリンジャーバンドの1σ(緑)とフィボナッチの支持・抵抗線
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ユーロ/ドル(月足)
60ヶ月移動平均線(青)・±10%乖離(赤)・±20%乖離(緑)
20ヶ月移動平均線(茶)
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ユーロ/豪ドル(週足)
上段:26週標準偏差ボラティリティ
下段:移動平均リボンとMACDのシグナル
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 ユーロ相場が一息ついたと思ったら、昨日はストップロスハンティングの円高が加速し、豪ドル円が6円超下落するなど、波乱相場は終わっていない。4月19日のレポート『ボラティリティの上昇に注意』で言及した『VIX指数はもう1年半も下がっている。筆者は年央まではとりあえず強気相場が続くとみているが、年後半はボラティリティの上昇を警戒している。「ありえないなんてありえない」のが相場なので、「ある日突然」に備えて準備を怠らないようにしたい。投資家を守ってくれるのはストップロス注文だけである』という事態が現在起こっているが、VIX恐怖指数が40を超えてきており、金融市場は動揺している。現在の市場参加者はリスク管理をより徹底する必要がある。

VIX恐怖指数(日足)
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 NYダウ1,000ドル安以降、市場間の相関が大きく崩れている。それ以降、リパトリエーション(海外資産を売却し自国に資金を戻すこと)の動きが活発化しており、大口の売り注文の話がよく聞かれる。6月に決算を控えた金融機関やファンド等のポートフォリオも痛んでおり、突発的な売り注文から起きる負の連鎖には引き続き注意が必要だろう。

クロスボーダー融資が多く、新興国に多額の融資をしている欧州の銀行がおかしくなると、新興国からも資金を引き揚げる事態も予想され る。(*1998年のロシア危機・LTCM破綻が典型的な例)注意すべきは、新興国市場の流動性である。過去のヘッジファンドや金融機関の大損失というのは、投資するものがなくて流動性のない市場に入っていった数年後に大抵起こっているからだ。

NYダウ(日足)
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ
下段:26日ボリンジャーバンドの1σ・NYダウ1,000ドル安(ローソク足の赤)
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 NYダウ1,000ドル安の原因については、CTAの売り等、様々な話が出ているが、このような相場は2008年9月22日の原油市場でも起きた。バタフライ効果は予測不能なので、投資家を守ってくれるのはストップロス注文しかない。相場で最重要なのは資産管理である。

2008年9月22日の原油相場 バタフライ相場「ありえないなんて、ありえない!」
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 筆者の感触では日経平均株価も豪ドル/円も目先の相場は売られすぎており、反発もあると思われるが、トレンド指標(ADX・標準偏差ボラティリティ)が上昇しており、相場が1σの外にある時の逆張りは危険だ。現在の環境でリバウンドを狙うのは、「1時間足」等の短期の時間枠での順張りに留めておきたい。

日経平均株価(日足)
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ
下段:26日ボリンジャーバンドの2σ(赤)・18日移動平均線±5%乖離(赤)
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豪ドル/円(日足)ATRの低下はキャリートレードの命綱・ATR上昇は円高警報!
上から
20日ATR
14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ
9日RSI(RSIをみると買いたくなるが・・・)
21日ボリンジャーバンド1σ
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ドル/円(日足)
日経平均株価(日足)
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ
下段:21日ボリンジャーバンドの2σ(赤)・21日移動平均線±3%乖離(緑)
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〔今週の予想レンジ〕
 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。(日足データは2010年5月21日まで)

<チャートの見方>
上段:ADX方向性指数(緑) 保ち合い期間とトレンド期間の判定
   ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
   Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ 
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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ポンド/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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イワイFXウイークリーアウトルック2010年5月17日

 通貨危機の背後にはいつも黒幕がいるものだ。現在のユーロ売り相場をみると、1992年のポンド危機(G・ソロス対イングランド銀行)の構図と似ている。ユーロ圏の諸問題は発足当初から抱えている構造問題なので、何をいまさらという気がしないわけではないが、通貨というのは時に金融兵器として使われる。

 ポンド危機やアジア通貨危機の時も、そして、今回のユーロ危機もそうだが、「市場が政府に規律回復を迫る」という催促相場が展開されている。ユーロ崩壊説やドイツ離脱説など報道がワイドショー的になってきているユーロ相場だが、相場というのは所詮循環で、いくところまでいけば落ち着くものだ。現在、ユーロが売られている最大の要因は、昨年までのユーロは買われすぎたからであろう。軍事力を考慮した通貨の実力からいって、ドルとユーロは1:1(パリティ)が本来の実力であり、ユーロが基軸通貨的な魅力をもつには英国がユーロに参加しないと話にならないが、昨年までのユーロはオーバーバリューの相場が続いていた。

 今年の外為市場は「ユーロを収益の柱にしよう」という投機筋の暗黙の了解のようなものを感じるが、先週のユーロ/ドル相場は1.24を割り込み、今週は4.2%の下落となった。トレンドの自己強化プロセスに入っているユーロ/ドル相場の直近の動きは、1.25を下にブレイクしたことで、現在1.21~1.20台まで下値の視野が広がっている。

ユーロ/ドル(月足)20ヶ月移動平均線とフィボナッチの支持線
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 ユーロ/ドルの日足は5月17日現在、終値ベースで21日ボリンジャーバンドの1σの外での取引が継続されており、売りトレンドが継続中である。既に21日ボリンジャーバンド2σや13日移動平均線3%乖離と日足が接近しているので、ユーロは売られすぎの状態にあるが(反転リスクも高い)、14日ADXや26日標準偏差ボラティリティはピークアウトしておらず、浅いストップロス注文付きの損失覚悟の逆張りはともかく、値頃感からの買いは危険である。ユーロ/ドル相場の売り圧力がなくなるには、まず相場が21日ボリンジャーバンド1σの中に入り、大きくは1.31(直近の戻り高値)を上抜ける必要があろう。

ユーロ/ドル(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド2σ(緑)・13日移動平均線3%乖離(黄)
中段:14日ADX(赤)
下段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
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 20ヶ月移動平均線を1月に下抜けたことで、ユーロ/ドルは勢いよく下げているが、ドル/円相場の方は4月終値で20ヶ月移動平均線を抜くことができずに、124円からの下げ幅の23.6%戻しを壁に5月相場に入ってしまった。

ドル/円(月足)20ヶ月移動平均線とフィボナッチの抵抗線
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 一目均衡表週足の<雲>の抵抗も週足終値で大きく上抜くことが出来ず、こちらも大きな抵抗となっている。日足は、5月17日現在、21日ボリンジャーバンド1σ外に飛び出しており、円高へのリスクを警戒するべき動きとなってきた。

ドル/円(週足)一目均衡表の<雲>
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ドル/円(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド2σ(緑)1σ(白)・13日移動平均線3%乖離(黄)
中段:14日ADX(赤)
下段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
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 現在の金融市場は市場間の相関関係が急激に失われている。注意すべきは、このような相場になるとファンドから大きな損切り注文が出やすいということだ。相場の波乱に備えて資産管理上(証拠金がなくならないように)のストップロス注文は必ず置いておきたい。運用の基本は破産の管理と、その具体的な作業であるストップロス注文である。相場は明日もある。

〔今週の予想レンジ〕
 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。(日足データは2010年5月17日まで)

<チャートの見方>
上段:ADX方向性指数(緑) 保ち合い期間とトレンド期間の判定
   ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
   Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ 
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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ポンド/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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イワイFXウイークリーアウトルック2010年5月10日

 ドイツがギリシャ救済の主役になりたがらないので、ユーロ圏の信用不安が混迷の度合いを深めている。最後の貸し手がドイツなのかECBなのかIMFなのか釈然としないなか、投機筋のユーロ売りが加速している。

ユーロ/ドル(日足)トレンド相場が続く
上段:21日ボリンジャーバンド1σの飛び出し局面(青)
中段:14日ADX(赤)
下段:標準偏差ボラティリティ(黄)
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 ユーロ売りを後押ししているのは格付け機関の格下げ(ギリシャ・ポルトガル・スペイン)と投機資金の米国への引き揚げである。ユーロ問題が株式市場にも波及してきて、このところ高値波乱の相場展開となっていたが、先週木曜日には米国株の誤発注騒動がきっかけでNYダウは一時1000ドル近く下げ、ブラックマンデー以来の下げ率を記録した。所謂、パニック相場である。

NYダウ(日足)パニック相場
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 ユーロの下げを加速させているのは、ロボット・トレーディングといわれる自動売買で、この売買手法には値頃感も感情もないので相場を暴走させやすいが、5月6日のNY市場では株式市場でこの暴走が起きてしまった。ロボット取引やアルゴリズム取引と言われるコンピュータを駆使した機械的な取引は、現在のトレーダー業界の花形である。リーマン危機後、世界的に金融機関やファンドの求人は激減しているが、アルゴリズムを使うクオンツの呼ばれるシステムトレードの人材に対しては常に求人があることがそれを物語っている。

 5月6日のNY株の急落は上記に述べたロボット売買の暴走と、ボラティリティの逆襲と言えるだろう。4月5日のレポート「円キャリートレードの復活とATR」や4月19日のレポート「ボラティリティの上昇に注意」で述べたように、相場の変動率が下がりすぎて、シッペ返しをくらった格好だ。

VIX恐怖指数(日足)1年半ぶりの大爆発
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 本日は5月10日の相場は、「EU財務相会合が総額6,000億ユーロ規模のギリシャ支援に向けて調整に入った」との報道や、ルクセンブルグの財務相の「ECBが間もなく市場介入策についての発表を行う見通し」という発言でユーロが買い戻し相場となっている。

 先週のレポート「相場の上値余地・下値余地の目安とその計測法」で、「13日移動平均線3%乖離と21日ボリンジャーバンド2σ位置が近く、その近辺に相場があるときは、短期的には相場反転リスクが高い局面であると考えている」と述べたが、現在はユーロ/ドルは売られすぎており(13日移動平均線3%乖離に到達)、相場を動かす材料がなくても、一旦は相場が大きく反発しやすい局面である。

 いずれにせよ、先週のNYダウの「ありえない動き」から、金融市場全体の不確実性が高まっており、株価変動率は1年半ぶりに上昇の傾向にある。ボラティリティの上昇(相場の乱高下)に対処できるポジション(レバレッジ)調整を心がけたい。

ユーロ/ドル(日足)
13日移動平均線3%乖離(黄)・21日ボリンジャーバンド2σ(赤)
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ドル/円(日足)
13日移動平均線3%乖離(黄)・21日ボリンジャーバンド2σ(赤)
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〔今週の予想レンジ〕
 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。(日足データは2010年5月7日まで)

<チャートの見方>
上段:ADX方向性指数(緑) 保ち合い期間とトレンド期間の判定
   ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
   Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ 
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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ポンド/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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イワイFXウイークリーアウトルック2010年5月6日
 

 今回のレポートではドル/円相場を例に、筆者が相場の上昇や下落についてのレンジを予測する手法について述べてみたい。相場に絶対の法則などないので、これから述べることはあくまでも仮説であり、目安に過ぎない。

 これまでレポート等で述べてきたが、ドル/円相場はノーマル(強いトレンドが出ていない)相場の場合、概ね13日移動平均線の±2%乖離のバンドの中で動くという傾向を持っている。

ドル/円(日足)2009年9月~2010年5月
13日移動平均線2%乖離(緑)・13日移動平均線3%乖離(黄)
21日ボリンジャ-バンド2σ(赤)
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ドル/円(日足)
上段:14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)とピークアウト(緑)
下段:13日移動平均線2%乖離(青)・13日移動平均線3%乖離(赤)
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21日ボリンジャーバンド2σと13日移動平均線3%乖離のノリシロ
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 5月6日現在のドル/円相場は、ボリンジャーバンド2σが縮小中(横這い)で、2σのレンジは94円77銭~92円25銭となっている。このバンドが今後拡大に転じた時(上昇の確率が高いが上昇・下落の方向性はまだわからない)、上昇の場合、相場は13日移動平均線±2%乖離の95円32銭、下落の場合、91円58銭をトライする可能性がある。それを超えてくると、上昇の場合、13日移動平均線±3%乖離の96円64銭、下落の場合91円01銭をトライする可能性がある。(5月6日現在)

 以上が、筆者のドル/円相場(2週間~1ヶ月程度)のレンジを計測する方法である。要するに13日移動平均線の2~3%乖離を目安にしているということだ。

 13日移動平均線3%乖離に21日ボリンジャーバンド2σを組み合わせると、より相場の輪郭がはっきりしてくる。相場にトレンドが出た場合、21日ボリンジャーバンド2σ(2std)の拡がりは、13日移動平均線の3%乖離と同じレベルに留まることが多い。筆者は13日移動平均線3%乖離と21日ボリンジャーバンド2σ位置が近く、その近辺に相場があるときは、短期的には相場反転リスクが高い局面であると考えている。スウィングトレードだけでなく、むしろデイトレードでこのポイントを抑えておきたい。

 相場が13日移動平均線3%乖離や21日ボリンジャーバンド2シグマの近辺まで上昇または下落し、ボリンジャーバンドが縮小(標準偏差ボラティリティが低下)した時が逆張りの好機となる。注意すべきは、大相場になった場合、13日移動平均線3%超の相場になることも多いので、トレンドが出ている(標準偏差ボラティリティやADXが上昇)時は、3%以上乖離していても逆張りは機能しないことである。標準偏差ボラティリティやADXが低下していない局面の逆張りは大損失の危険が大きすぎる。

 さて、注目のドル/円20ヶ月移動平均線の攻防は、4月終値で20ヶ月移動平均線を上抜くことができなかった(この攻防は5月終値に持ち越し)。

ドル/円(月足)と20ヶ月移動平均線
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 週足一目均衡表の<雲>の抵抗は強力だが、今週から<雲>の上限が下がってきているので<週足終値>での上抜けの期待できる。

ドル/円(週足)一目均衡表の<雲>
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 目先の相場は、出口戦略と米金利に大きな影響をあたえる5月7日の米雇用統計(現時点では非農業部門雇用者数が前月比+18.9万人、失業率は4ヶ月連続で9.7%が予想されている)に注目が集まっている。ドル/円はADXや標準偏差ボラティリティは調整が進んでおり、雇用統計の数字によってはトレンドが発生する可能性があるので注目したい。

 現在の外為市場は引き続きユーロ圏の信用リスクがマーケットテーマとなっており、投機筋が全員集合の状況だ。シカゴのIMM通貨先物取組はユーロ売りが過去最高水準を更新し続けており、反転リスクも高いが、ユーロ/ドルの日足をみているとADXも標準偏差ボラティリティも上昇する形状となっており、今後大相場に発展する可能性もある。値頃感からの逆張りはやはり危険であろう。投機筋のターゲットは6月に1.27という噂だが、ユーロ売りを先導しているユーロ/豪ドルやユーロ/カナダの売りも止まる気配がないので、売り優勢の相場に変わりはないだろう。今やギリシャ問題はギリシャの手を離れ、「ドイツ問題」に変わってしまっているが、5月9日のドイツ地方選から5月19日のギリシャ国債償還までの間のニュースには注意したい。

ユーロ/ドル(日足)
14日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(緑)
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ユーロ/ドル(日足)
目先はいいところまで調整が進んでいるが、逆張りはADXや標準偏差ボラティリティのピークアウトを待ちたい
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