イワイFX ウイークリーアウトルック2010年4月19日
資本主義経済というのはバブルの発生と崩壊の繰り返しであるが、2010年の相場は世界中でバブル相場が展開されている。これまでのところ、世界的に不動産バブルが復活しているし、株も堅調な動きとなっている。
このバブル相場は、リーマン危機後の低金利と過剰流動性、未曾有の財政出動の結果であるが、バブル相場を底流で支えているのは「時価会計の凍結」である。この時価会計の凍結という特例措置は、2012年に新たな自己資本規制がスタートするまでは温存される予定である。
米金融機関の決算発表スケジュール(予定)
商業用不動産問題などの危機は「時価会計の凍結」によって封印されているので、現在は表面化しにくい。つまり、合法的な粉飾決算によって、「表の数字」で相場が形成されている。「米・英の金融機関はあぶない」「中国はバブルだ」「ユーロ圏もあぶない」「こんな経済状況で、この先の相場がハッピーエンドに終わるとは思えない」などの常識的なロジックで株をショートした(売った)投資家は、市場から退場を迫られている。相場の「2番底」を期待してVIX指数(俗称:恐怖指数)を買った投資家も、まったく当てがはずれてしまった。VIX指数のETF(VXX)は年初来40%超の下げとなっている。
ギリシャ問題、PIGS問題、人民元の切り上げなどと大騒ぎしているわりには、VIX指数は「馬耳東風」で、これまで何の反応も示していなかったが、先週末、SECのゴールドマン提訴のニュースで急騰した。VIX指数上昇の動きが継続するかどうかはわからないが、ボラティリティの上昇は、円キャリートレードの巻き戻しにつながりやすいので、今週の相場変動には注意が必要だろう。
VIX指数(日足)投資家の株に対する恐怖を示すバロメーター
筆者は年央まではとりあえず強気相場が続くとみているが、年後半相場はボラティリティの上昇を警戒している。相場は循環である。「ユーロがなぜ今年売られているのか?」の答は、昨年まで買われすぎたからである。ドルが戻しているのも、昨年売られすぎたからである。「ありえないなんてありえない」のが相場なので、「ある日突然」に備えて準備を怠らないようにしたい。投資家を守ってくれるのはストップロス注文だけである。
現在、日足ベースでは、ユーロ/ドルもドル/円もクロス円も調整中(買われすぎの調整)なので、次のトレンド(=ADXの標準偏差ボラティリティの上昇)を待ちたい。
ユーロ/ドル(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド1σ
中段:ADX(14日)
下段:標準偏差ボラティリティ(26日)
ドル/円(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド1σ
中段:ADX(14日)
下段:標準偏差ボラティリティ(26日)
ユーロ/円(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド1σ
中段:ADX(14日)
下段:標準偏差ボラティリティ(26日)
豪ドル/円(日足)
上段:21日ボリンジャーバンド1σ
中段:ADX(14日)
下段:標準偏差ボラティリティ(26日)
〔今週の予想レンジ〕
今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。(データは2010年4月16日まで)
<チャートの見方>
上段:ADX方向性指数(緑) もちあい期間とトレンド期間の判定
ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)
ドル/円 今週の予想レンジ 
ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
ユーロ/円 今週の予想レンジ 
ポンド/円 今週の予想レンジ
豪ドル/円 今週の予想レンジ








