イワイFXウイークリーアウトルック2010年3月1日
欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国を巡る負の連鎖が続き、ユーロ安相場が続いている。2月1日のレポート『通貨ファンドが注目するユーロ/ドルの20ヶ月移動平均線』で述べたように、ユーロ/ドルは20ヶ月移動平均線を割り込んだことで弱気相場に転換し、現在4年サイクルの底を模索中である。シカゴ市場界隈では投機筋の最終ターゲット(長期ターゲットで目先ではない)価格として、ユーロ/ドルの1.24、ユーロ/円の112円が話題となっている。
ユーロ/ドル(月足)20ヶ月移動平均線とフィボナッチのリトレースメント
そのような価格が実現するかどうか、筆者はわからないが、目先の相場はユーロの下げエネルギーが衰退している。相場の変動率の大きさや方向性を示唆する26日標準偏差ボラティリティ(STD26)や14日ADX(ADX14)は現在ピークアウトしており、日足もボリンジャーバンドの2σにタッチすることなく推移していることから、ここからの相場は大きなボックス圏で乱高下する確率が高くなる。もう一段下げるにしても、いったんは値幅か日柄の調整が必要な踊り場の局面だ。(チャートAのシナリオ)
一方で、現在のユーロ相場は負の連鎖相場になっていることから、突発的な悪材料が出やすい環境にある。その場合、可能性は低いものの、ボラティリティ(変動率)が高い位置から再上昇する可能性があり、オプション市場の損切りも巻き込んだユーロ売りが継続する可能性も残されている。(チャートBのシナリオ)
ユーロ/ドル(日足)14日ADXと26日標準偏差ボラティリティ
ダイナミックモメンタム(RSIに変動率を加えたオシレーター)は、価格との逆行(ダイバージェンス)状態(ユーロ/ドルの日足)となっており、ユーロのリバウンドにも注意が必要な状況にある。
ユーロ/ドル(日足)ダイナミックモメンタムは逆行状態
2σにタッチしながら下げるバンドウォーク(強いトレンド=緑色の部分)
また、ユーロドルは90日移動平均線の-5%を超えるところまで下げており、いったんは投機筋の目標達成の水準といえよう。
ユーロ/ドル(日足)90日移動平均線の±5%乖離と200日移動平均線の10%乖離
1時間足もランダムな動きとなっており、先週は大きなトレンドが出ていない。
ユーロ/ドル(1時間足)21時間ボリンジャーバンド1σと14時間ADX
要するに、ユーロを中心に動いている外為相場は、現在、売るのも買うのもこわい状況で、「トレードの勝率が高い局面ではない」ということだ。この局面のトレードは1時間足での短期売買に留めたい。
ユーロ/ドル(日足)14日ADXと26日標準偏差ボラティリティ
<勝率の高いところ(ADX・STDの上昇局面)はいったん終わった>
〔今週の予想レンジ〕
今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい(データは2010年2月26日まで)。
チャートの見方(サンプル・ドル/円)
上段:ADX方向性指数(緑) もちあい期間とトレンド期間の判定
ATR相場変動幅(赤) 相場リスクの計測
Dynamic Momentum Index(黄) 売られすぎ・買われすぎをみるオシレーター
下段:ゾーントレード=逆張りゾーン(黄)・順張りゾーン(緑)
ドル/円 今週の予想レンジ 
ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
ユーロ/円 今週の予想レンジ
ポンド/円 今週の予想レンジ
豪ドル/円 今週の予想レンジ







