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椎名由紀夫の「FXの方程式」

椎名由紀夫

現役ファンドマネジャー、椎名由紀夫氏がタイムリーに提供する「プロの目から見た」相場見通し、ぜひ皆様の投資戦略のご参考としてお役立てください。

2009年7月アーカイブ

イワイFXウイークリーアウトルック2009年7月27日号

 注目のバーナンキFRB議長の議会証言は、議長が「連邦公開市場委員会(FOMC)はこの先も長期間にわたり相当緩和的な金融政策を継続する」と述べたことで、米国のバブル政策が継続される見通しとなった。

 バーナンキFRB議長は、「米国債買い取り継続の可否はFOMCが決定する」「これまで資金調達の場として重要だった商業用不動産ローン担保証券(CMBS)市場のてこ入れに向け、われわれは最近、ターム物資産担保証券ローンファシリティー(TALF)の担保に新発および既発のCMBSを加えた。将来的にどれほど効果があるかを見極めるのは時期尚早だ。TALFの期限は9月31日だ。状況を注視し、市場が引き続き支援を必要とする場合はプラグラム期間を延長する」(ブルームバーグ)と発言しており、結局、8月11~12日および9月22日に予定されているFOMCで、“国債買い取りの増額や期間延長があるか否か”が現行の相場の戻り(バブル相場)の賞味期限と規模を決定することになろう。

 米国の国策バブル政策が継続している間は株式市場が下値硬直型の相場展開になりやすい。外為市場では対ドル相場はともかく、少なくとも対円相場に関しては「株が上がれば円が売られ、株が下がれば円が買われる」という株価連動の展開が継続するだろう。

 クロス円相場の方向を決定する変数は米国の株式市場であり、市場参加者が米国株の先行きをどうみるかでクロス円相場の方向が決まってくる。7月20日にゴールドマン・サックスはS&P500の年末のターゲットを前回の940から1,060に上方修正した。相場の底はともかく天井を予想するのはむずかしい。特にバブル(過剰流動性)相場の天井の時期を見極めるのは困難であるが、ゴールドマン・サックスのS&P500上方修正以降は株式市場の先行きに対して楽観的なムードが蔓延している。

米S&P500株価指数(日足)
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 さて、ここからの外為市場の動向であるが、投機マネーが複雑なロジックでは動かない以上、筆者は簡単なロジックでしか取引したくない。ドル・ストレート相場は不美人投票相場が混迷を極めており、決定的に買える通貨というのが見あたらない現状だ。したがって、株価連動のクロス円相場が比較的動きのとらえやすい通貨ペアといえよう。

 筆者は過去のレポートで「株高連動のクロス円相場のなかで一番わかりやすい動きとなっているのは豪ドル/円の相場である」と述べてきたが、<2009年上半期の主要通貨のパフォーマンス>は“対円・対ドル”のいずれも豪ドルが上昇率のトップとなった。

豪ドル/円(左)と豪ドル/ドル(右)の日足
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 現在の不確実性相場の中で一番頼りになるのは世界のGDPの7%弱の財政出動効果であると言い続けてきたが、中国株や資源・素材関連株の上昇がそれを証明している。米・中の大規模な財政出動(=公共事業)から筆者は公共事業(鉄鉱石)関連株としてBHPビリトンやリオ・ティントに注目してきたが、これらの株もかなり上昇した。

BHPビリトンADR(左)と中国 上海総合指数(右)の日足
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 ブルームバーグの報道では「熱延鋼板の価格は4月1日以降21%上昇し、中国が輸入する鉄鉱石の現物価格も43%高騰している。中国の鉄鋼生産施設の稼働率は90%を超え、2007年と同水準になっている」という。公共事業関連通貨としての豪ドルは、現在の世界不況のなかで最も不況に耐性のある通貨である。先進国では唯一リセッション(景気後退)になっておらず、悪さ比べのなかでの優位性がある。したがって、米・中のバブル政策が継続する限り、豪ドル/円を取引のメインとしたい。

 注意すべき点は、豪ドルの上昇局面では“豪中銀の豪ドル売り”が出てくることだ。豪中銀は6月も19億4000万豪ドルを売却しており、覆面介入にちかい格好となっている。中国政府が行っている5860億ドル(約55兆円)規模の景気刺激策が効いているうちは、介入でトレンドは変わることはないと思われるが、上昇トレンドにあっても利食いを入れながら丹念に押し目を拾っていく作業が必要となろう。

 投資家のリスク選好のバロメーターは原油市場と株式市場の2つである。当面、外為市場(特に円相場)を考えるに当たっては、この2つをみておけば良いだろう。

原油先物(左)と豪ドル/円(右)の日足
7月初旬に発生した売りトレンドは短期間で消滅し、現在は調整相場の中での戻し局面
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 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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円相場の相場変動幅(ATR)の動向(データは2009年7月24日まで)
 ドル/円およびクロス円市場は「円の上昇時に変動幅が拡大し、円の下落時に変動幅が縮小する」という市場の構造を持っている。(特に変動幅縮小の過程では円安になりやすいというのが円相場の特徴である)ドル/円やクロス円通貨は、ATR(アベレージトゥルーレンジ)が下がる過程で円安、上がる過程で円高となるパターンが多い。黄色の期間は円の売り放置やキャリー取引はリスクが高くなる。

豪ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ユーロ/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ポンド/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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イワイFXウイークリーアウトルック  2009年7月21日

 本日21日に行われるバーナンキFRB議長の議会証言は、当面の相場の方向性を決定する重要イベントである。出口政策をめぐっての思惑(出口までの時間軸をバーナンキFRB議長がどうみているのか)から相場が大きく動く可能性がある。市場関係者はバーナンキFRB議長の議会証言で、非伝統的なバブル政策からの出口戦略について説明があると期待している。

 先週、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が発表されたが、焦点の米国債などの資産買い入れについては、市場への配慮を理由に購入規模を据え置いたことが明らかになっている。現在のマーケットテーマは“出口戦略”である。日本のように10年以上にわたっていっこうに出口が見えない国もあるが、米国では出口戦略論議がにぎやかだ。

 半年程度の金融バブルが起こったくらいで出口戦略をとるなど時期尚早だろう。そのような戦略があやまりであることは、1990年バブル崩壊後の日本をみていれば自明のことなので、“ヘリコプター・ベン”が迅速な出口戦略に動くとは思えない。しかし、仮にバーナンキFRB議長がFRBのバランスシートの縮小(国債やMBSの購入をやめる)に動けば、中央銀行バブルの収縮によって現在の国策バブル相場に急減速がおこるだろう。行き着く先は日本のようなデフレ不況である。いずれにせよ、市場は21日の議会証言と8月11日のFOMCで、年後半の相場の見当をつけにくるだろう。

 バブル(過剰流動性)相場では「売り」トレンドが発生しにくい。先週は 円相場のボリンジャーバンドが拡大し、これが久々の売りトレンド相場に発展するのかに注目したが、ジャブジャブの金余り状況を背景にリスク商品が買い直され、早くもトレンド消滅してしまった。

ドル/円(日足) 方向性指数が横ばいに・・
上段:ADX(赤)と標準偏差ボラティリティ(青)
下段:26日ボリンジャーバンド
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豪ドル/円(日足) 売りトレンドはピークアウト
上段:ADX(赤)と標準偏差ボラティリティ(青)
下段:26日ボリンジャーバンド
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 先週のレポートで、「今年の相場でリスク資産の売り方が苦戦しているのは信用リスクが上がらないからだ。原油相場の天井感から各市場に波及しつつあるリスク資産売りのトレンドが強化されるには、再び信用リスクが高まることが必須となる。しかし、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)のドル金利やフィラデルフィア KBW銀行株指数を見ている限りでは信用リスクは高まっていない。信用リスクが高まらないうちは円高も限定的になるだろう」と述べたが、信用リスクの代表的な指標である銀行間取引金利(LIBOR)のドル金利・フィラデルフィア KBW銀行株指数・VIX恐怖指数をみると、依然、信用リスクの低下が続いている。

ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)3カ月物のドル金利(日足)
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 目先、信用リスクが上昇するとしたら8月6日に予定されているAIGの決算でのサプライズであろう。ただ、米金融機関は時価会計の棚上げ以降はモラトリアムの期間にあるので、信用リスクの問題はやはりバブル相場の胴元であるFRBの政策変更にかかっている。出口戦略がマーケットテーマとなっている現在、今週7月21・22日のバーナンキFRB議長の議会証言と8月11日のFOMCは当面の相場のトレンド(方向性)を決定するイベントである。バーナンキFRB議長の議会証言で<バブル政策の継続>が確認されれば、筆者は豪ドル/円の押し目買いを基本戦略としたい。

豪ドル/円(左)と豪ドル/ドル(右)の日足 移動平均リボンを上抜ける
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 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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●円相場の相場変動幅(ATR)の動向(データは2009年7月20日まで)
 ドル/円およびクロス円市場は「円の上昇時に変動幅が拡大し、円の下落時に変動幅が縮小する」という市場の構造を持っている(特に変動幅縮小の過程では円安になりやすいというのが円相場の特徴である)。ドル/円やクロス円通貨は、ATR(アベレージトゥルーレンジ)が下がる過程で円安、上がる過程で円高となるパターンが多い。黄色の期間は円の売り放置やキャリー取引はリスクが高くなる。

豪ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ユーロ/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ポンド/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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イワイFXウイークリーレポート 2009年7月13日

 ボリンジャーバンド(標準偏差バンド)を使った最も大きな収益機会は、ボリンジャーバンドが「収縮」から「拡大」に転じる時である。これを相場の世界では「保合(もちあい)放れ」と呼んでいる。現在の相場が方向性を持っているか否かの判定は、相場に素直についていくという「トレンドフォロー」の売買手法を行う上で成否を決めるポイントとなる。

ドル/円(日足)
上段:26日標準偏差ボラティリティ(青)14日ADX(赤)
下段:26日ボリンジャーバンド
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 筆者は26日標準偏差ボラティリティを用いて相場認識を行っている。相場に方向性が出てくると標準偏差ボラティリティは上昇する。この標準偏差ボラティリティが上昇している期間(上のチャートの黄色い部分)がトレンド相場である。26日標準偏差ボラティリティが低い位置から上昇する場合は、相場が保合を放れて強い方向性をもつシグナルとなる。

 一方、標準偏差ボラティリティがピークアウトすると、トレンド期とはやや逆方向にバイアスがかかった「横這いレンジ内での乱高下相場」(上のチャートの水色の部分)となりやすい。

 ただし、あくまでそのような傾向があるといった程度にとらえ、過信することは厳に慎みたい。標準偏差ボラティリティにも相場に用いる上で注意すべき落とし穴がいくつかある。

 外為市場はこのところ変動率が上がらない相場が続いてきた。トレンドフォローの代表的なファンドであるFXコンセプツやジョン・W・ヘンリー社(昨年は最高の収益を上げたといわれている)といったファンドも、今年の相場では苦戦が伝えられている。「両ファンドは通貨のトレンドを見いだすコンピューターモデルや相場の勢いを追う手法を活用しているが、今年は外為市場が相対する方向に引っ張られて明確な方向性を示していないため打撃を受けている」(ブルームバーグ)と報道されているように、今年のFX市場は昨年の大変動の反動から小康状態が続いている。

 しかし、少なくとも円相場に関しては、久々にトレンドが発生しそうな状況(トレンドが大きくなるかどうかはわからない)にある。先週、7月8日のロンドンフィックスにかけて円相場は急伸した。94円から92円までに並んでいたストップ・ロス注文やオプションのトリガーを断続的にヒットし、ドル/円は92円を割り込む大相場となった。原油相場が崩れたのを契機に、市場の需給的な内部要因でリスク資産がいっせいに売られた格好となっている。

原油先物
上段:26日ボリンジャーバンド
下段:26日標準偏差ボラティリティ(青)
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ドル/円と変動率の推移
上段:移動平均リボン(1~3ヶ月の市場参加者の平均コスト)
下段:標準偏差ボラティリティ(青)
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豪ドル円(左)とユーロ/円(右)
上段:26日ボリンジャーバンド
下段:26日標準偏差ボラティリティ(青)14日ADX(赤)
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ユーロ/ドル(左)とポンド/ドル(右)円相場のようなトレンドは発生していない
上段:26日ボリンジャーバンド
下段:26日標準偏差ボラティリティ(青)14日ADX(赤)
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 ここ1~2週間のシカゴの通貨オプション市場では、ボラティリティを売っていたファンド勢が、ポジションの半分以上を手仕舞って利益確定に動いている。彼らは今後ボラティリティが上がることを警戒しているようだ。ドル/円およびクロス円市場は、「変動率が上昇すると円高傾向・変動率が低下すると円安傾向」というのがセオリーであり市場の構造だ。円キャリー取引のリスクが高まっていることに投資家は注意すべきであろう。

 未曾有の金余り相場なので油断はできないが、外為市場は久々にトレンドの出そうな気配?となっている。儲かるかどうかはわからないが、現在のような円相場の保合放れの局面は収益機会と考えられる。1ヶ月から3ヶ月の市場参加者の平均コストを示唆する「移動平均リボン」をみていると、原油やクロス円市場の買い方のポジションは“しこってしまった”ようだ。しばらく高リスク資産の上値は重くなるだろう。ドル/円相場でみると、相場が早期に93円50銭から94円の抵抗を上回らない限り、戻り売りスタンスを継続したい。

 今年の相場でリスク資産の売り方が苦戦しているのは「信用リスク」が上がらないからだ。原油相場の天井感から各市場に波及しつつあるリスク資産売りのトレンドが強化されるには、再び「信用リスク」が高まることが必須となる。しかし、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)のドル金利やフィラデルフィア KBW銀行株指数を見ている限りでは「信用リスク」は高まっていない。「信用リスク」が高まらないうちは円高も限定的になるだろう。

 米国は決算シーズンを迎えているが、金融機関の決算内容には特に注目したい。今後の最重要イベントは、中央銀行バブルの行方を決める7月21日のバーナンキの議会証言と8月11日のFOMCである。

フィラデルフィア KBW銀行株指数(左)とロンドン銀行間取引金利(LIBOR)3ヶ月物のドル金利(右)
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 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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円相場の相場変動幅(ATR)の動向(データは2009年7月10日まで)
 ドル/円およびクロス円市場は「円の上昇時に変動幅が拡大し、円の下落時に変動幅が縮小する」という市場の構造を持っている。(特に変動幅縮小の過程では円安になりやすいというのが円相場の特徴である)ドル/円やクロス円通貨は、ATR(アベレージトゥルーレンジ)が下がる過程で円安、上がる過程で円高となるパターンが多い。黄色の期間は円の売り放置やキャリー取引はリスクが高くなる。

豪ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ユーロ/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ポンド/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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イワイFXウイークリーアウトルック2009年7月6日号

 先週の6月の米雇用統計の結果を受けて株安やリスク回避のクロス円安となったが、筆者はこの動きをあまり重視していない。雇用統計が芳しくないということは、出口政策など時期尚早ということであり、バブル政策の延長化につながる材料なのである。

 6月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数の減少幅が46.7万人と、エコノミスト予想 の中央値(36万7000人減少)を大きく上回った。また、失業率は、前月の9.4%から9.5%に上昇し、1983年8月以来の高水準となっている。株や社債が上昇しても金融の世界がバブルしているだけである。米国では景気後退入りした2007年12月からすでに650万人の雇用が失われたといわれるが、出口政策は簡単ではないだろう。

 現在の株高は①中央銀行のバブル政策を背景にした金融株の上昇②財政出動を背景にした資源・素材株の上昇で成り立っている。株高の要因がすべて国策である以上、国策に従って相場をやるしかない。増税に対する不満や税金で企業を救済することへのアレルギーから財政出動は難しくなっている。残されたバブル延命の手段は伝統・非伝統的を問わず金融政策しかない。日銀もECBも米国の顔色を伺いながら同調した政策をとるので、結局のところFRBの政策をみていればよいのである。

 先週のレポートで「FRBは6月24日のFOMCで【出口戦略】にまったく言及しなかった。したがって、現行のバブル相場は、7月21日予定のバーナンキFRB議長の(金融政策に関する年2回の)議会証言まではすくなくとも継続されるだろう」と述べたが、中央銀行バブルの行方は、やはり7月21日のバーナンキの議会証言と8月11日のFOMCがポイントとなるだろう。

 リーマンショック以降は、信用リスクが低下すれば株も原油もクロス円も社債もすべて買われている。今後、信用リスクが上昇すれば昨年のリーマン危機のようにすべて売られるだろう。信用リスクが相場の焦点で、こうした視点で見ると実に単純な相場である。

 その信用リスクであるが、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)のドル金利の傾向をみているだけで十分であろう。現在、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)3ヶ月物のドル金利は低下中であり、投資家の不安心理のバローメーターであるシカゴCBOEのVIX指数もこれに連動している。

ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)3ヶ月物のドル金利(左)とVIX指数(右)
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 外為市場はドルの大増刷というドル安要因と、リーマンショックによる米貯蓄率上昇・経常赤字減少というドル高要因の綱引きで視界不良となっている。クロス円相場も株価連動のなかで上下動を繰り返しているだけで、トレンドは発生していない。このような局面で収益が上がるのはボラティリティ(オプション)の売り方だけである。バーナンキFRB議長の議会証言まではバブル相場の先行きがはっきりしないため、凪相場が続く可能性が高い。相場変動率が低下しているうちはトレンド(方向性)が出ていないので、短期の逆張り取引が最も有効である。この局面は短期売買で収益を上げるしかない。

ドル/円(日足)14日ADX(赤)と26日標準偏差ボラティリティ(青)の推移
トレンドのないニュートラルな状態
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 今週のドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、豪ドル/円相場は、以下のチャートの「黄色の部分をコア・レンジ」とした上下の緑色の部分までの変動を予想している。黄色のコア・レンジをブレイクすると、緑色のレンジに相場の方向が移りやすい。

ドル/円 今週の予想レンジ
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ユーロ/ドル 今週の予想レンジ
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ユーロ/円 今週の予想レンジ
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豪ドル/円 今週の予想レンジ
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円相場の相場変動幅(ATR)の動向(データは2009年7月3日まで)
 ドル/円およびクロス円市場は「円の上昇時に変動幅が拡大し、円の下落時に変動幅が縮小する」という市場の構造を持っている。(特に変動幅縮小の過程では円安になりやすいというのが円相場の特徴である)ドル/円やクロス円通貨は、ATR(アベレージトゥルーレンジ)が下がる過程で円安、上がる過程で円高となるパターンが多い。黄色の期間は円の売り放置やキャリー取引はリスクが高くなる。

豪ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ユーロ/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ポンド/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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ドル/円(日足)とATR 緑のATR低下期間が円売りの有効時間帯
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